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地元移管病院スタート

2009年04月02日

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テープカットをして町立病院の開院を祝う牧野雄光町長ら関係者たち=神石高原町小畠

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診療所の表示板の除幕をする関係者たち=尾道市瀬戸田町中野

 県から地元へ移管を受けた神石高原町立病院が1日、開院した。指定管理者の社会医療法人社団陽正会(福山市新市町、寺岡暉理事長)が運営し、県立神石三和病院から内科、外科、整形外科、眼科、リハビリテーション科の5診療科や95病床(一般47、療養48)を引き継いで診療体制を維持。地域の医療機関や福祉施設と連携を図りながら、町の保健、医療、福祉の拠点としての役割を担う。

 患者や家族の相談に応じる専任の相談員を置いて「医療福祉相談室」も新設。病院の運営にかかわる協議の場として「かがやき会議」を設置し、町民らの意見を病院の運営に反映させることにしている。

 この日の開院式には、町や病院の関係者ら約70人が出席。牧野雄光町長は「1万2千人弱の小さな過疎の町でこのような病院を運営することがどれだけ大変なことであるか十分に承知している。町民には『おらが病院』としてひとり一人が病院運営にかかわっていただきたい」と呼びかけた。寺岡理事長は「責任の重さに身の引き締まる思い。地域のニーズにこたえながら優しい医療を提供し、中山間地域の医療モデルを示すことができたら幸いです」とあいさつした。(松尾俊二)

 県から尾道市に移管された県立瀬戸田病院(尾道市瀬戸田町中野)が1日、市立市民病院付属瀬戸田診療所として再スタートし、開所式があった。診療科は県立当時の4科から内科とリハビリテーション科の2科になったが、地域医療の拠点として市民病院と連携しながら地元住民らの医療を守る。

 病床は19床。医師は、いずれも県から派遣の大西毅所長ら2人。看護師は臨時職員を含め17人で、全体の職員数は正規が20人、臨時が7人。内科は月、火、木、金曜は予約患者を中心に、水曜は予約以外の患者を中心に診療にあたり、お年寄りらへの訪問診療・看護もする。リハビリテーション科は木曜(要予約)。平日昼間の救急診療と毎月第1、第5日曜と祝日の当番医は従来通り続ける。

 開所式は、診療開始前に診療所会議室であり、平谷祐宏市長が「市民病院と一体になって地域医療に取り組みたい」とあいさつし、大西所長らに辞令を渡した。この後、関係者が診療所正面で表示板の除幕をした。

 腸の検査に来た地元の女性(76)は「この病院がなくなれば船やバスを乗り継いで島外の医療機関に通わねばと不安だったが、診療所として存続できてよかった」と話していた。

 市は、診療所の建て替えを計画しており、基本設計委託費900万円を今年度当初予算に計上。11年度中の完成を目指す。(大野正昭)

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