March
26
2009
大きな特徴もなく、個性もないただの「加工設備を豊富に有した会社」というだけで通用するほど、これからの中小製造業は甘くはないと思います。それは、星野金属工業株式会社で私は本当に苦い思い経験したことでも、よく判ります。では、技術があれば安心でしょうか?この「技術」という表現も内容は千差万別ですが、すくなくとも「唯一無二の技術」「他社の真似ができない技術」があるのであれば、そしてその技術が必要とされるのであれば、恐らく今後も十分に競争に打ち勝つことが出来ます。しかし、大多数の中小製造業には、それがありません。昔は、日本でも「コスト競争力の高い会社」が優位に立ちました。そしてそれには、大量生産が不可欠であることは明白ですが、経済成長が望めないならば、この手法は通用しなくなってきますし、国際競争力という点ではアジア諸国に勝てません。ならば、これからの日本の中小製造業はどうなるのでしょうか。私は、まず拡大志向を止めること、そして個性化することが非常に重要だと思います。企業規模は出来るだけコンパクトにしてしまう。そして、個性的な、いいかえればこだわりがもてるような仕事に特化してゆけばいいと考えています。そして、日本ではいまだに複雑怪奇な流通経路を整理する意味でも、マーケティング力を養って市場に出てゆけばいいと考えています。中小製造業を回ってみると、どの会社にも面白い技術や製品があります。これは、市場に出せたら凄く面白いと思うものが結構見つかることがある。従来加工請負専門であったなら、10%でも20%でも自社マーケティングすることで、未来が切り開ける可能性があると思います。WiNDy製品というのは、いままで様々な加工手法を取り入れてきましたが、すべて自社のものだけではありません。私が、面白いとおもった手法を積極的に取り入れてきたのですが、WiNDyでなくてもそういうことを積極的に推進してゆけば、面白い展開が開ける可能性が非常に出てくる・・・そう思っています。
Posted by 有海啓介 | この記事のURL |