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世界に冠たる名監督たちが集結―――
暴力と愛の狭間に浮かぶ人間性を、深く鮮烈に描く。 |
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「獄中をバイクで激走するシーンを読んで、すぐ電話したよ」
〜ドリルー・スコット監督〜
「男が濡れるほどの壮絶な色気が彼女にはある」
〜ウルフギャング・ペターゼン監督〜
「どうして女囚に生まれてこなかったのか真剣に悩んだ」
〜ジョウン・カペンター監督〜
「悪女っていってもね、聖母みてえな悪女なんだよ」
〜北野剛 監督〜
「有罪じゃないから、恥ずかしくないもん!」
〜ボール・バーボーベン監督〜
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口を揃え彼らは語る。「ミス・サクラが主役ならば、オスカー像で殴り合いをしてでも撮らざるをえない」。映画界のドリームチームが送る、感動の女囚エンターテイメント―――! |
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弓道部の若きエースとして嘱望されていた間桐さくらは、祖父と兄を「ごめんなさい」「おいしいです」「さくら可愛いよ可愛いよさくら」の三語しか喋れない廃人にした罪で、終身刑を言い渡される。必至に無実を主張するものの、告訴もかなわぬままにさくらは投獄されてしまう。
向かった先はオルテンシア刑務所。この文化果つる地で、正気を保って刑を終えた者は一人もなく、ましてや脱獄者などは絶無という、無法のさばるこの世の地獄であった。
囚人を子ヒツジと称し、自分をシスターと呼ばせる所長カレンは冷ややかに宣告する。この贖罪の地で生きのびたいなら、本能のまま自分を解放する他ないのです、と―――
獄中に満ちる狂気におびえながらも、純粋さを失わず、気丈に抵抗を続けるさくらを、厳しい洗礼が待ち受ける。先輩女囚たちの歓迎の宴という名のリンチが、昼夜を問わず彼女に襲いかかる。
永劫に続くと思われた絶望の日々のなか、新たに入所した結婚詐欺のソラウが、衝撃の事実をさくらに告げる。シャバに残された婚約者の士郎が、さくらの姉・凜とよろしくやっているというのだ。
打ちひしがれるさくらの胸に、やがて復讐の炎が燃えあがる。
ある出来事をきっかけに、互いに心を許すようになった“調達屋”のライダーに、彼女は脱獄の計画を打ち明け、協力を求める。
結びあわされる手と手。吹き荒れるアクセル。ほとばしる十字砲火。
女たちの反撃のしらべが、高らかに空へと響き渡る。
―――復讐に向けて、
あなたは今何をしていますか? |
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カレン
オルテンシア刑務所所長。
天職と豪語し、給金は毎月1ドルしか受け取らない。
なんというか根本的に刑務所を勘違いしていると思われるが、それを指摘した者たちは皆、懲罰房の藻屑と消えた。
面会者を言葉巧みに翻弄し、謝絶された者は数知れない。
通称“シスター” |
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