厚生労働省は31日、有料老人ホームなのに老人福祉法に基づく届け出をしていない疑いがある施設が全国で579にのぼると発表した。群馬県渋川市で起きた「静養ホームたまゆら」の火災を受けての調査で、15道府県がゼロと報告しており、今後増える可能性もある。厚労省は都道府県に3月27日時点で把握する数を報告させた。
無届け施設が最も多いのは東京の103施設で神奈川60、群馬46、千葉44と続き、関東地方が目立つ。一方北海道、三重、滋賀、京都などはゼロだった。
都道府県は無届け施設について、4月末までに防火体制、処遇などの緊急点検をする一方、新たな情報を得た施設を含めて実態把握を進め、有料老人ホームに該当すれば届け出るよう指導する。【佐藤浩、清水健二】
==============
■有料老人ホームの施設数(無届けは有料老人ホームに該当するか不明の施設も含む)
都道府県 届け出施設数 無届け施設数
北海道 159 0
青森 83 8
岩手 67 0
宮城 72 0
秋田 21 18
山形 64 0
福島 82 0
茨城 40 12
栃木 17 35
群馬 79 46
埼玉 186 4
千葉 225 44
東京 417 103
神奈川 372 60
新潟 52 0
富山 14 0
石川 18 3
福井 11 0
山梨 8 2
長野 86 0
岐阜 29 28
静岡 86 7
愛知 203 12
三重 48 0
滋賀 11 0
京都 21 0
大阪 246 8
兵庫 105 9
奈良 19 5
和歌山 15 2
鳥取 17 0
島根 30 1
岡山 74 20
広島 65 13
山口 84 1
徳島 14 0
香川 65 0
愛媛 41 37
高知 24 4
福岡 290 23
佐賀 29 9
長崎 80 7
熊本 128 5
大分 128 9
宮崎 71 8
鹿児島 64 12
沖縄 50 24
計 4110 579
毎日新聞 2009年4月1日 東京朝刊