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なか卯
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この世界にはミリタリーマニアという人種がいる。鉄オタ、SFオタと並んでその来歴は古く、実用性がない履歴書に書けない出会いがないとストロングスタイルさでは随一。外出時の職務質問は当たり前。三食ミリメシで食器はビクトリノックス。フィン空軍のチートを語らせればさらに三杯はカタい。海外旅行は現地の戦車博物館を基準に計画を立て、源文語で会話し、心には匍匐前進、見る夢は迷彩色、遊ぶゲームはアドミラブル大戦略とそのエキスパンションとMODを無限ループとまあだいぶ誇張してみたが、そんなミリヲタが主役とか正直ありえない。第一これ出オチですよねさらっと流しますよ。そのはずだった。
製作開始を既に数日後に控えた夜、実に今更ながらにコンセプトデザイン担当の白羽の矢が立ったハルトモ氏にプロデューサーTは「単行本の帯イラ描くのタイヘンだったなあ〜」と恩着せがましく羽毛のように軽い気持ちで協力を依頼したところ、なッ、なにこの人連載持ってンのに面白いラフどかどか送ってきてるのー! と斜め上に予想を裏切るやんちゃな展開にTは興奮し、同プロデューサーBは青ざめつつもなかば予期していたふうに微笑を浮かべた。そんな発端もすでに懐かしい笑い話である。