編集

世界中の変化を「編集」 1日2回の紙面で提供

立ち会い この日は、ノーベル物理学賞を日本人3人が受賞したニュースで大展開した朝刊づくりを話し合う デスク会 各グループのデスクがその日の原稿を持ち寄り、プレゼンテーション。紙面の骨格を固める レイアウト パソコン端末で各ページを組み上げる、編集センター・地域面編集 速報 ニュースは紙面だけではなく、WEBのアサヒ・コムにも随時アップする

 新聞は生き物です。朝刊と夕刊で1日2回、日本のみならず、世界各地で刻々と起きるできごとを限られたページ数の新聞紙上に定着させていきます。それが「現代史」の一コマとなって記録されていくのです。

 その日、どんな紙面をつくるのか。午後3時ごろ、翌日の朝刊の1、2面や社会面は真っ白です。何も決まっていません。その一方、ニュースはグローバルな舞台で次々に発生します。取材の第一線にいる記者からの原稿や写真は、IP通信網で本社の素材データベースに次々に送り込まれてきます。

 速報ニュースは随時、アサヒ・コムにアップされますが、新聞の紙面づくりの大きな方向性を決めるのは、編集局長(ゼネラル・エディター)と当番の編集長がトップを務めるデスク会です。社会、政治、経済、文化、スポーツなど各グループのデスクがその日の原稿のメニューを持ち寄り、プレゼンテーションをします。「社会的影響の大きさ」「ニュースの独自性」などを踏まえ、それぞれの重要性を総合的に判断し、紙面の骨格を固めます。朝刊の場合、デスク会は午後から夜にかけ3回開きます。常に最新の事態に対応し続けるためです。

 記者からの原稿は各グループのデスクが点検し、場合によっては再取材を指示するなどして出稿します。具体的な紙面づくり、レイアウトをするのは編集センター・地域面編集です。デスク会で決まった方針のもと、その後の状況の変化も踏まえ、どの面に載せ、どう扱うかを決めます。見出しをつけ、写真やグラフ・表などを含めたレイアウトを固め、編集システムにつながったパソコンを操作し、各ページを組み上げます。

 校閲グループは、字句や用語用法、事実関係の確認、出稿後の記事の直しや大組みの紙面の隅々にまで目を光らせてチェック。迅速で正確な報道を支えています。