千歳市消防署に救急指令課
千歳市消防署は4月1日、救急指令課を新設する。5つの係で構成する警備課から救急係と指令係を分離、集約する。医師不足などから医療機関に救急搬送を拒まれ、現場からの受け入れ照会の回数が複数に上ったり、救急当番医が午前零時までとなることに対応し、体制を再構築する。
警備課は現在、警備係、指令係、救急係、指導係、査察係からなる大所帯。新設の救急指令課が救急係と指令係機能を専門的に担い、搬送時間の短縮を促す。
従来は、救急通報が入ると、救急係が現場へ急行。救急隊長が患者の状況を把握、応急処置をしながら受け入れ可能な医療機関を探してきた。だか、最近は受け入れ拒否が後を絶たない。
最初の照会で搬送先が決まらなかったケースは、08年度160件にも。5回以上拒否されたことが6件あった。市内の24時間救急医療体制が崩れた事情もある。当番医が午前零時で終了すれば救急相談や当番医の問い合わせ、搬送要請が増える懸念もある。
市消防本部は「今回の機構改革を、これまで救急対応で時間がかかったケースの改善、(救急当番医の午前零時終了に伴う)想定外のトラブル予防につなげたい」としている。
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市史編さんだより志古津第9号発行
千歳市は、2009年度に上巻を発刊する新千歳市史の編さんだより「志古津」を作った。世界遺産登録への期待も出ているキウス周堤墓群など千歳地域での大規模な遺跡の重要性が紹介されている。
A4判38ページ。6分野で、千歳川上流の第四発電所の社宅に住んでいた人が、当時の生活状況を紹介しているほか、青葉公園の植物を中心に自然の豊かさを掲載。千歳の旧名「シコツ」の意味や由来なども紹介している。
この中で、北海道埋蔵文化財センターの畑宏明常務理事は、新千歳空港建設で発掘した美沢川流域遺跡群や道央自動車道建設にかかる「キウス遺跡群」が、国内でも有数の貴重な遺産であることを紹介。昨年、道内の北黄金貝塚(伊達市)などが世界文化遺産の国内暫定リストに入ったことを取り上げ、「キウス遺跡は縄文時代の精神文化のピークを表す大規模遺跡で、これを抜きに縄文遺跡の世界遺産登録はあり得ない」と記し、遺産登録への期待を寄せている。 |
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西村智聡東千歳駐屯地司令が着任
陸上自衛隊第7師団副師団長兼東千歳駐屯地司令に着任した西村智聡陸将補(55)が30日、駐屯地内で記者会見し、「活気あふれる駐屯地にしたい」と抱負を語った。
長崎県出身。1976年3月防衛大学校卒業。93年8月から2年間札幌駐屯地の北方総監部人事部に勤務。北海道は2度目で千歳は初めて。
「隊員一人ひとりが自覚を持ち地域に信頼され、災害派遣や行事参加を通じ地域に貢献できる駐屯地を目指し、安心して勤務に専念できる基盤をつくりたい」と語り、10年ぶりの北海道に、「希望していたのでうれしい。個人的には趣味の渓流釣りやスキーを満喫したい」とも。さらに、「地元の研究のため、あちらこちらに出掛けたい」といい、「娘2人が札幌にいるので服務指導もしたい」とも語った。
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ごみの出し方は? 外国人の暮らしガイド
千歳市は、外国人のための暮らしガイドを作った。英語と中国語の2種類で、ごみの出し方から救急時の対応、観光施設まで生活に役立つ情報をまとめている。
市内で暮らす外国人や海外での勤務経験などがある市民のワークショップを2回開き、そこでの意見を反映させた。
ガイドは救急車や消防の呼び方などの緊急時、ガス、水道、電気などの生活基盤にかかる手続きを説明した生活分野のほか、自然豊かな支笏湖、温泉、市内で行われるイベントも詳しく紹介している。
また、市街地のマップや項目ごとの色使いは、色弱の人も色が分かるように「カラーユニバーサルデザイン」を採用しているのも特徴だ。焉@市は三千部作成。「住んでいる外国人のほか、企業研修や長い観光で千歳に滞在する人にいざという時に役立ててほしい」と話し、転入時やホストファミリーなどを通じて配布する。 |
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いじめはなかったか 再調査求め市教委に通知書
千歳市内の女子中学生が昨年6月に書き置きを残して自宅マンションから飛び降り、意識不明となっている問題で、学校内でのいじめが飛び降りの原因と訴える女子生徒の保護者が30日、代理人を通じて学校、千歳市教委、道教委に、いじめの有無に関する再調査を求める通知書を送った。
市教委が「いじめの事実は認められない」としていることを、「不十分な調査しか行わない段階でいじめがないと断定するもの」「保護者への報告義務を著しく怠った不適切な対応」と批判し、事故直後に学校が行った生徒への聞き取り調査の資料に「(飛び降りた女子生徒が)ばい菌あつかいを受けたと聞いた」などの証言があることや、保護者側が独自に行った生徒への聞き取り調査から、飛び降りた生徒が「うざい」「きもい」「死ね」などと言われていたなどの証言を得ていることも明かした。早急な再調査と、4月10日までに代理人との話し合いの場を設けることを市教委に求めている。
代理人の秀島ゆかり弁護士は「保護者だけで学校や市教委とやり取りしてきたが、状況が変わらないので、代理人を通して話を進めた方が良いと判断した」と説明した。 |
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