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政界ロビー:朴会長「すべて打ち明ける」

検察、盧前大統領の姪婿への送金を確認

 泰光実業の朴淵次(パク・ヨンチャ)会長(64)=起訴済み=が政官界へのロビー工作を行っていた疑惑について捜査を進めている大検察庁(日本の最高検察庁に相当)中央捜査部(李仁圭〈イ・インギュ〉部長)は30日、盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領が退任する直前の2008年2月、朴会長が盧前大統領の姪婿に500万ドル(現在のレートで約4億8800万円)を送金していたことを確認し、この資金が盧前大統領と関連したものかどうかについて捜査を進めている。

 検察によると、朴会長は香港に設立した子会社「APC」の口座から、盧前大統領の実兄である盧建平(ノ・ゴンピョン)被告(67)の娘婿ヨン氏に500万ドルを送金したという。

 検察は、朴会長がロビー活動の資金をプールしていたとされるAPCの口座からの資金の流れを調べる中で、500万ドルが新韓銀行香港支店に開設されたAPCの口座から、イギリス系の銀行HSBC(香港上海銀行)や米国系のシティバンク銀行などに開設されたヨン氏の口座に送金されていた事実を確認したという。

 これに対し、盧前大統領側は「姪婿に朴会長からの金が流れていたという事実は最近になって知った。盧前大統領はこの金には一切関与していない」と主張している。

 だが、検察はこの500万ドルが盧前大統領の退任直前に送金されていたことから考えて、この金が盧前大統領の退任後の政治活動再開のための資金である可能性もあるとして、確認作業を進めている。

 朴会長の周囲では、朴会長がこの金を送金する際、「盧前大統領の退任後の活動費用などに使うように」という趣旨で送金する、と話していたとの証言も出ている。

 一方、朴会長はソウル拘置所で同郷の先輩であるパク・チャンジョン弁護士と接見し、「盧前大統領と関連した金なのかどうか、これ以上隠し通すことはできなくなった。すべて打ち明ける」と話したという。

 パク弁護士によると、朴会長は接見で「(検察の捜査で)窮地に追い込まれ、金を渡した人の名前や経緯について話したところ、逮捕者や呼び出される人が続出している。徐甲源(ソ・ガプウォン)議員(民主党)にしろ朴振(パク・チン)議員(ハンナラ党)にしろ、本当に胸が痛むが、金を渡していないのに“金を渡した”と言えるはずがない。間違いなく金を渡した」と話した。

 また、朴会長は「(検察の捜査対象に)数人の国会議員が挙がっているが、わたしとしては公務員たちに餞別(せんべつ)を渡すような感覚で、わたしなりのやり方でやった」と話し、これまでに検察が名前を挙げた国会議員以外にも、金品を渡した現職の国会議員がいることを示唆した。

 また、パク弁護士によると、朴会長はこれに関し、「(検察が押収した)女性秘書の手帳に、誰それと会ったという内容や金額が書かれているが、それはあくまでも一部にすぎない。まだ知られていないこともあるが、公開を決断することにした」と話したという。

李明振(イ・ミョンジン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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