古舘氏、「報ステ」横領報道に生コメント

　テレビ朝日系「報道ステーション」（月〜金曜後９・５４）が３０日、ＮＨＫと民放でつくる放送倫理・番組向上機構（ＢＰＯ）の放送人権委員会から「名誉棄損をきたしかねない重大な放送倫理違反があった」と、番組内で判断内容を放送するように勧告された。

　問題となったのは、昨年７月放送の徳島県の土地改良区をめぐる多額横領事件の報道。全国土地改良事業団体連合会会長を務める野中広務元自民党幹事長（８３）の映像を使用し、古舘伊知郎キャスター（５４）が改良区への国や補助金について「じゃぶじゃぶ使われているきらいがある」などとコメント。野中氏が「極めて安易で短絡的である」とＢＰＯに申し立てしていた。

　この日、古舘は番組内で「『報道ステーション』ではこの委員会の決定内容というものを真摯に受け止めまして、放送倫理、人権に十分配慮して精進していく所存でございます」とコメント。同局広報部では「謝罪ではない」としている。