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女児プール事故死:元市教委係長の控訴棄却 東京高裁

 埼玉県ふじみ野市の市営プールで06年、小学2年の戸丸瑛梨香(えりか)ちゃん(当時7歳)が吸水口に吸い込まれて死亡した事故で、業務上過失致死罪に問われた元市教委体育課管理係長、河原孝史被告(48)の控訴審判決が30日、東京高裁であった。中山隆夫裁判長は、禁固1年、執行猶予3年とした1審判決を支持し、弁護側の控訴を棄却した。

 判決によると、河原被告は吸水口の防護柵がボルトで適切に固定されていない状態を放置し、06年7月31日、吸水口に吸い込まれた瑛梨香ちゃんを死亡させた。弁護側は「前任者や管理業者にも責任があるのに、被告を厳しく処罰するのは不公平」と主張したが、中山裁判長は「管理を業者に任せきりにし、漫然と業務に当たっていた。吸水口の危険性を見落とし、点検を実施しなかった過失は誠に重大だ」と指摘した。

 最後に中山裁判長は「人身御供になったと感じているかもしれないが、あなたが本来やるべきことをやっていれば、この事故は発生していなかった」と河原被告を諭した。事故では、河原被告の上司の元体育課長の執行猶予付き有罪判決が確定。管理業者2人が略式起訴された。【伊藤一郎】

毎日新聞 2009年3月30日 21時19分

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