尾道市因島土生町、因島総合病院(河本紀一院長)は4月から一般病棟の3分の1を療養病棟に転換する。医師不足による病床利用率の低下と介護老人福祉施設への入所待機者に対応するのが狙い。
同病院は180床。内科、外科、小児科など15科あるが、常勤医師は内科5人、外科1人、歯科・口腔(こうくう)外科1人の計7人。2年前に比べ5人減り、岡山大から派遣される非常勤医師で対応している。
特に昨年9月から整形外科の常勤医師がいなくなったことから、救急搬送を含めた手術を必要とする患者の尾道本土側への流出が目立っている。
昨年夏以降、1月末までの病床利用率は平均70.7%にとどまり、本年度の収支は大規模修繕のあった1992年を除き、75年以来33年ぶりの赤字になる見込み。
このため、同病院は急性期を扱う一般病棟のうち60床を慢性期を扱う療養病棟(40床)へ転換。医師の負担を減らすとともに、医療を必要とするお年寄りのニーズに介護老人福祉施設と連携して対応する。試算では、療養病の利用率は87.5%、残る一般病棟も77.5%に上がる。
【写真説明】4月から療養病棟を設置する因島総合病院
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