北ミサイル迎撃のPAC3 きょう東北入り

秋田、岩手両県へ運ぶため静岡県・清水港で船積みされる航空自衛隊のPAC3の関連装備を積んだ車両=29日午前
 北朝鮮が「人工衛星」として発射準備を進める長距離弾道ミサイルの落下に備え、航空自衛隊は29日、秋田、岩手両県に向け、静岡県・浜松基地に配備している地対空誘導弾パトリオット(PAC3)の部隊の移動を始めた。

 PAC3の発射機や関連装備を積む車両約60台は同日午前、静岡県・清水港に到着。午後、フェリーで宮城県へ向け出港した。30日に陸路で秋田、岩手両県に到着する予定。このほか浜松基地の一部車両が陸路で向かった。

 空自はデータ情報を受信する装置など統制や指揮系統を空自加茂分屯基地(男鹿市)に置き、ミサイルを搭載した発射機を陸自新屋演習場(秋田市)、陸自岩手山中演習場(岩手県滝沢村)に2基ずつ展開する。

 到着後、機器の作動状態などを確認し、4月4―8日と予想されるミサイル発射に備える。

 ただPAC3の発射機1基が防護できるのは半径約20キロで、秋田市や盛岡市など県庁所在地周辺の防護に限られる。

 ミサイルは東北地方のはるか上空を通過し、日本に落下する可能性は極めて低いが、政府は発射の失敗などを念頭に、落下した場合はミサイル防衛(MD)システムで迎撃する方針を決め、27日に自衛隊に「破壊措置命令」を発令。海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を搭載した海自のイージス艦などが日本海や太平洋に向かっている。
2009年03月30日月曜日

広域

社会



河北新報携帯サイト

QRコード

東北のニュースが携帯でも読める。楽天・東北のスポーツ情報も満載。

≫詳しくはこちら

http://jyoho.kahoku.co.jp/mb/