ミサイル:北朝鮮、「2度目の核実験」を示唆
金正日総書記「われわれは必ず勝つ」
北朝鮮が来月4-8日に実行すると予告している長距離ロケット(北朝鮮は人工衛星と主張)の発射を控え、国際社会による制裁の動きに対し、「2度目の核実験」の可能性まで示唆し強く反発している。
北朝鮮の労働新聞は29日、「(ロケット問題が)国連安全保障理事会に上程・討議されただけでも、6カ国協議は完全な破たんに向かうことになる。より強い措置を取ることになるだろう」と記した。同紙が言及した「より強い措置」について、専門家らは「核無能力化を後戻りさせることはもちろん、2度目の核実験の可能性に対するメッセージだ」(南柱洪〈ナム・ジュホン〉京畿大教授)と分析した。
アート・ブラウン元米国中央情報局(CIA)アジア支部長も、最近メディアのインタビューで、「北朝鮮は、制裁措置が取られれば2度目の核実験を敢行するだろう」と語った。北朝鮮の立場を代弁する在日本朝鮮人総連合会(朝鮮総連)の機関紙、朝鮮新報も26日、「(2006年10月の)核実験は、その3カ月前にあった“通常の軍事訓練”(長距離ミサイル発射)を問題視した安保理制裁(1695号)に伴う自衛的対応措置だった」と記し、核実験の可能性を示唆する内容を報道した。
北朝鮮のこうした脅迫の意図に対し、「外部の圧迫に押されず発射を敢行しようという“気”の戦い」(キム・ヨンヒョン東国大教授)、「発射の後に予想される国連などの制裁を最小化しようという事前の防御努力」(イ・チョウォン中央大教授)、「6カ国協議を無力化した後、米朝間の直接対話で実利を上げようというもの」(国策研究所研究員)などの観測が出ている。韓国政府の当局者は、「安保理常任理事国である中国とロシアに向けた、安保理での議論そのものを拒否してほしいという迂回(うかい)メッセージだと見られる」と語った。
一方、産経新聞はこの日、「長距離弾道ミサイルの(中略)発射計画とは別に、北朝鮮が日本海側の元山付近でも中・短距離ミサイルの発射準備を進めていることが28日、複数の政府関係者の話で分かった」と報じた。韓国政府の消息筋は、「咸鏡北道舞水端里の発射台に設置されたロケットの先端部分の覆いが外されたことを、偵察衛星がとらえた」と語った。
このように国際社会が北朝鮮の動きに注目している中、労働新聞が28日付で報じたところによると、金正日(キム・ジョンイル)総書記(68)は先月16日の自分の誕生日に、ある室内集会で「われわれは必ず勝つ」と語り、内部の結束を督励したという。
同紙は「われわれは必ず勝利する」と題する「政論」(論説)で、「仇敵(きゅうてき)が刀を抜き放つなら長剣を振り回し、銃を抜くなら大砲を引き出さなければならないという白頭山将軍の胆力と度胸」などの表現で、金総書記の「瀬戸際戦術」をたたえた。
安勇炫(アン・ヨンヒョン)記者
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