ここから本文エリア 代理「婚活」/この日ばかりは我が子自慢2009年03月30日 ◆焦る親心 プロフィルや写真手に 「忙しい子どもに代わって、出会いを見つけたい」。そんな声に応え、独身男女に出会いの場を提供する「なら出会いセンター」が29日、初めて親を対象にしたイベントを奈良市の春日野荘で開いた。参加者はプロフィル用紙や写真を手に我が子をPR。普段は他人に話せない焦る親心を共感しあえることもあり、主催者側も驚くほどの熱気だった。 定員の2倍近い応募があり、抽選に当たった男性25人、女性23人の親が参加。9割は母親だった。五つの円卓に男女の親が交互に座り、3分ずつ全員の異性の親と対面。最後に今後連絡を取りたい親に電話番号などを書いたカードを渡した。 「中学の時からお弁当は自分で作っています」「見た目はおっさんだけど、しっかり者のいい子です」。参加者は、身長体重、仕事、趣味に加え「芸能人に例えると誰か」や飲酒、喫煙の有無も記したプロフィル用紙を手に、熱心に売り込み、3分では短かったよう。ブロマイド風の写真を持ち込む人も。一回りすると互いにうち解けた様子だった。 生駒市の男性(66)は、サービス業で時間がないという長男(36)のために参加。「私は28で結婚しているので『お前もはよせんかい』と言い続けてきたが本人は『そのうち』と聞かない。今日の話を伝えて刺激を与えてやりたい」。事務員の次女(35)のために参加した斑鳩町の女性(65)は「どこの親御さんも焦る気持ちは一緒なんだな、と思えた」とうれしそうに話していた。 心理カウンセラーの原田きぬ子さん(53)は「堂々と『婚活してます』と言った方が出会いが広がる。きょういい人が見つかったら、子どもに報告する時に絶対短所は触れないこと」などとアドバイスしていた。 同センターは05年に県などが開設。これまでに千回超のイベントに延べ約3万人が参加、106組が結婚したという。問い合わせは、0742・22・5129へ。
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