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中国内陸部に「ローマ人村」 2000年前の遠征軍の子孫 観光で村おこし (1/3ページ)
中国西部の甘粛省永昌県郊外に、くぼんだ目に高い鼻、赤みがかった肌をもつ人々が暮らしている。およそ2000年前、中央アジアに遠征したローマ軍兵士たちの子孫とされる。彼らは今、「ローマ人村」として観光業に力を入れるなど、“村おこし”に躍起になっている。(中国甘粛省永昌県、矢板明夫)
甘粛省の省都、蘭州から北へ自動車で5時間のところに、永昌県はある。人口約25万人のこの町の中心部に、古代ローマ人と古代中国人の石像が立つ。
「ローマ人がこの地にやって来たことを記念するために1994年に建てたもので、今では永昌県のシンボルとなっている」と現地の観光ガイドは誇らしげに説明する。中国人像も一緒に建てられたのは、「他民族の軍人も受け入れ、一緒に生活する中華民族の包容力を世界中のみなさんに知ってもらいたいからだ」という。
石像のある広場から北の郊外へ、舗装されていない砂道を走ること30分。前漢王朝がローマ人に与えた「驪●(革へんに干)城」の遺跡にたどりついた。城壁の一部が残るだけだが、1989年に蘭州大学の陳正義教授らの研究グループによって発見されたという。
城名の「驪●」は中国古代の史料にたびたび登場する言葉で、古代ローマの別名とされる。中国語で「リーチエン」と発音し、ローマ軍団を意味するラテン語の「legion」が語源であることが、その後の研究で明らかになった。
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