【北京=多部田俊輔】中国政府は27日、1―2月の製造業(エネルギーや鉱業などを含む)の利益総額が前年同期比37.3%減の2191億元(約3兆1300億円)となったと発表した。1―2月の利益総額が前年実績を下回るのは2002年以来7年ぶりとみられる。政府が人員削減などの抑制を求めた国有企業の収益が急速に悪化した。
営業収入総額は3.1%減の6兆601億元。政府は国有企業を中心に人員削減の凍結や給料水準の維持を求めていることから、国有企業の利益総額は59.2%減となった。一方、私営企業は3.3%増のプラスを維持した。
業種別では、鉄鋼や非鉄金属が前年同期の黒字から赤字に転落。石油(天然ガスを含む)は86.1%減、電力が77.0%減、化学工業49.3%減と低迷した。国内需要の低迷が収益を直撃した。(07:00)