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八王子スーパー強殺 中国で収監の男関与か

3月16日12時17分配信 毎日新聞


八王子スーパー強殺 中国で収監の男関与か

事件のあったスーパーナンペイの位置

 覚せい剤を所持したとして中国で死刑判決(確定)を受け収監されている日本人の男が、95年7月に東京都八王子市のスーパーで女子高生ら3人が射殺された強盗殺人事件に関与した可能性があるとの情報が、中国公安当局から日本の警察当局に寄せられた。公訴時効(15年)成立が、約1年4カ月後に迫っていることから、警視庁八王子署捜査本部は、真偽の確認のため、中国側に捜査員派遣の受け入れを要請した。

【動画】八王子スーパーナンペイ強盗殺人事件

 女子高生を縛る際に使われた粘着テープから、被害者以外のDNAも検出されていたことも捜査本部関係者への取材で新たに判明し、男の聴取結果次第で、照合することも検討されている。

 警察当局によると、中国当局は昨年、覚せい剤を所持した罪で死刑が確定した日本人の男(66)が「知人の日本人の男が八王子の事件に関与した」と証言していると伝えてきた。実行役と指摘されているのは、日本人の40代の男で、同様に中国で死刑が確定している。

 捜査本部は2010年7月の時効成立をにらみ捜査員を増強して男らの情報を収集。実行役と指摘された男が事件当時、八王子市内に土地勘があったと確認できたことなどから、捜査員派遣の必要があると判断した。警察庁を通じて中国に要請しており、了承が得られ次第派遣する。

 中国・瀋陽総領事館などによると、男らはいずれも04年までに麻薬密輸容疑で身柄拘束され、07年8月に大連市の遼寧省高級人民法院(高裁)で死刑が確定した。現在は大連市内の施設に収監されているという。

 しかし、現段階では八王子の事件に直結する話はなく、捜査幹部は「中国での死刑執行を免れるための方便の可能性もあるが、時効が近づいており、できる限りのことをやりたい」と話している。

 同事件では、被害者3人のうち女子高生2人は、粘着テープで口をふさがれ、両手も同じテープで縛られていた。

 テープには指紋の一部が残っていたことが明らかになっていたが、捜査関係者によると、汗も付着し、DNAを調べた結果、被害者以外のものだった。国内の凶悪事件の容疑者との照合作業を進めてきたが、容疑者の特定には至っていない。

 ◇ことば 八王子市スーパー強盗殺人事件

 95年7月30日午後9時15分ごろ、東京都八王子市のスーパー「ナンペイ大和田店」の2階事務所で、パートの稲垣則子さん(当時47歳)とアルバイトの都立高2年、前田寛美さん(同16歳)、私立高2年、矢吹恵さん(同17歳)の3人が拳銃で射殺された。店の金庫をこじ開けようとした跡があったが、売上金など約500万円はそのままだった。拳銃は回転式のフィリピン製スカイヤーズ・ビンガム(38口径)とみられている。

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最終更新:3月16日12時17分

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