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赤字企業続出の裏事情は「営業外収益」にアリ!

R253月27日(金) 17時 2分配信 / 経済 - 経済総合
例えば、楽天市場を運営する楽天。2008年12月期決算では、当期純損益が549億円の赤字だった。大企業の赤字のニュースが次々と耳に入っているだけに、すわあの楽天までもが、と思ってしまうかもしれないが、それは早とちりだったりする。実は主力のネットショッピング事業が好調、営業利益が471億円と過去最高を記録していたのだ。その他の事業も好調だった。

ではなぜ赤字になってしまったのかというと、保有するTBS株式の評価損約650億円を含む809億円の特別損失が発生したからである。つまり、本業では儲かっていたのに、特別損失という“臨時の費用”で赤字になってしまった、ということだ。

赤字というとなんともマイナスなイメージがあるのだが、実は会社の利益には大きく2つあることを理解しておく必要がある。会社が本業から上げる利益「営業利益」と、それ以外の利益「営業外収益」だ。後者には、会社が持っている資産の運用益などがあたる。そして会社の状況を見るときには、どっちのほうが大事なのかといえば、言うまでもなく「営業利益」なのである。

したがって今回、赤字企業のニュースが続々と出たが、何で赤字になったのかを理解しておくことが大切になる。実は本業で稼いだ「営業利益」はバッチリだったのに、とりわけ株式市場の低迷で、持っていた株式の評価損が大きく膨らんでしまった、というケースがあるのだ。これなら、赤字は問題ではあるが、それほど心配のいらない赤字、という見方もできるのである。

逆に黒字をキープできていたとしても、「営業利益」では赤字なのに、本業以外の「営業外収益」、たとえば持っていた不動産の売却や子会社の売却で利益を出し、結果的に全体は黒字になっていた、なんてケースもある。これはちょっと不安な黒字だ。

最終的な赤字、黒字に目だけでなく、営業利益と営業外収益をぜひチェックしたい。そこから“悪くない赤字”“気になる黒字”も見えてきたりするのである。
(R25編集部)

※コラムの内容は、フリーマガジンR25から一部抜粋したものです

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  • 最終更新:3月27日(金) 17時 2分
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