ロシア主導で遅れる韓国のロケット開発(下)
◆なぜロシアの技術を導入するのか
今回のロケット開発事業は、純粋な韓国の技術ではなく、ロシアとの技術協力という形で始まった。2000年に着工した外羅老島の宇宙センターには、3125億ウォン(約227億1800万円)の事業費がつぎ込まれた。昨年8月に地上点検用のロケットが到着した後、点検作業が続けられている。
現在、宇宙技術の大部分は軍事技術の先進国からの技術移転に依存している。また液体燃料を使ったロケット・エンジンは、弾道ミサイルへの転用が容易であるため、ミサイル技術管理レジーム(MTCR)による規制の対象となっている。MTCRは軍事用の長距離弾道ミサイルや、その技術の輸出を禁止するものだが、民間向けに使われる技術は加盟国の間で使うことができるよう定められている。
韓国は2001年、MTCRの33番目の加盟国となった後、ロシアの技術の導入を決めた。米国や日本は技術の提供をためらい、技術移転の対価として膨大な金を要求してきたが、これに対しロシアはその3分の1程度の価格を提示したため、韓国としては韓国にとっては近付きやすかったというわけだ。
◆南北が衛星めぐり対決状態に
ロケットの発射を前に、韓国と北朝鮮は神経戦を繰り広げている。すでに北朝鮮は来月のミサイル発射を予告しており、これについてミサイルの発射なのか、人工衛星の打ち上げなのかという論争が巻き起こっている。これに対し韓国政府は、すでに北朝鮮が「衛星の打ち上げ」を予告したことから、南北の技術や実力、あるいはプライドをかけた戦いに発展している。
北朝鮮は1998年と2006年にミサイルを発射した際、1-2段目のロケットに液体燃料を、3段目のロケットには固体燃料を使い、地球の軌道に侵入できる推進機関の技術mp確保に力を入れた。もし、今回も北朝鮮が失敗に終わり、韓国が成功したとすれば、北朝鮮は相当なショックを受けるとみられる。
鄭炳善(チョン・ビョンソン)記者
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