新広島市民球場が28日、広島市南区のJR広島駅東側に完成する。プロ球団の本拠地としては唯一の総天然芝グラウンドを備えるオープン型。建設費の一部を「たる募金」で賄うなど、市民の熱意によって広島の新たなシンボルが誕生する。
球場は地上7階地下1階建てで、平面建築面積は約2万3000平方メートル。旧広島市民球場(中区)の約3.6倍の広さになった。最大観客数は3万3000人。選手とほぼ同じ視線の高さで試合を楽しめる「砂かぶり席」など27種の観戦エリアを設けている。
2007年11月の着工から約1年4カ月で完成した。建設費90億円の大半は市、広島県、経済界が負担。市民やプロ野球ファン、広島出身者たちが中心となって、地元や仙台市など全国で展開した「たる募金」や寄付約1億2600万円も充てられた。
完成式には、広島市の秋葉忠利市長をはじめ関係者約200人が出席。現球場の土を真新しいグラウンドにまいて、117万人都市の顔としてのバトンをつなぐ。
新しい歴史は4月10日のカープ地元開幕戦から始まる。
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【写真説明】歓声が響くのを待つばかりとなった新球場。天然芝のしま模様が美しく輝く
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