中日新聞のニュースサイトです。ナビゲーションリンクをとばして、ページの本文へ移動します。

トップ > 静岡 > 3月28日の記事一覧 > 記事

ここから本文

【静岡】

《経済》 08年4月−09年1月の障害者雇用 就職件数前年比9.7%減

2009年3月28日

経済悪化の影響波及

写真

 静岡労働局が県内の障害のある人の雇用状況などについてまとめた「労働問題レポート」によると、2008年4月−09年1月の就職件数は前年同期比9・7%減の1227件に落ち込んだ。7年ぶりの減少。労働局は「昨年秋からの不景気の影響が障害者にも波及し、最近は解雇も目立ってきた」と話している。

 県内の各ハローワーク(公共職業安定所)の取り扱い状況をまとめた。障害種別では、知的障害者が12・2%減の345人で、減少率が最も大きかった。労働局は「知的障害者は中小企業の雇用が多く、経済悪化の影響を最も受けている」と分析する。

 新規求職者数は9・4%増の2692人で、8年連続の増加となった。精神障害者が最多の623人(10・1%増)となり、最近4年間で2・9倍に伸びている。新規登録件数は7・6%増の1448件だった。

 雇用率(08年6月1日現在)は0・03ポイント増の1・63%。全国順位は1ランク下げて28位となった。法定雇用率(1・8%)未達成の企業は全体の約半数の1128社。このうち、障害者を1人も雇用していないのは570社だった。

 業種別に見ると、全13業種のうち情報通信業(1・05%)▽教育学習支援業(1・16%)▽卸・小売業(1・24%)−など9業種が全国平均を下回った。

 今後の雇用環境について、労働局は「経済状況に影響される面が大きい。各企業が減産の傾向を強めており、今後も厳しい状況が続くのではないか」としている。

 

この記事を印刷する

中日スポーツ 東京中日スポーツ 中日新聞フォトサービス 東京中日スポーツ