2009年3月28日 10時33分 更新:3月28日 16時02分
北朝鮮の弾道ミサイル落下に備えた「破壊措置命令」を受け、海上自衛隊のイージス艦3隻が28日朝、出港した。海上配備型迎撃ミサイル(SM3)を装備済みの「こんごう」「ちょうかい」は佐世保基地(長崎県)から日本海へ、横須賀基地(神奈川県)の「きりしま」が本州東側の太平洋にそれぞれ向かった。
こんごうと、ちょうかいは、早ければ29日に日本海の目標海域に到達し、監視活動に入る。2隻でほぼ日本全土の領空をカバーする機能を持ち、ミサイル発射の際は、早期警戒衛星など米軍側の情報も参考に、万一の事態に備える。きりしまは10年度にSM3を装備予定で、今回は弾道ミサイルを追尾し、太平洋側での着水地点の確認などを行うとみられる。
また、米海軍もSM3装備のイージス艦「シャイロー」など数隻を日本近海に配置している。
こんごうとちょうかいは、米ハワイで各1回SM3の実射試験を経験したが、ちょうかいは米製弾頭の不具合で、模擬ミサイルの迎撃に失敗した。米海軍は16回の実射試験中13回を成功させたという。【本多健】