松江日赤病院(松江市)で2005年3月、入院中の女性(当時68)の酸素低下を知らせる生体情報モニターの警報音を止め、迅速な処置をせず、女性が死亡したのは「注意義務に違反した過失がある」として、遺族が、日本赤十字社(東京都)を相手に、約4000万円の損害賠償を求める訴訟を松江地裁に起こした。
訴状によると、05年3月26日未明、モニターの警報音が鳴ったが、詰め所の警報音を誰かが止め、約10分後に回診で来た医師が心肺停止状態になっている女性を発見したとされる。女性は4月3日に多臓器不全などで死亡した。
当時、同病院は松江署に事故を届け出ている。同病院は「事故が起こった時から、弁護士に対応を任せている」と話している。【御園生枝里】
毎日新聞 2009年3月28日 地方版