2009年3月28日8時57分
取り締まりを受ける違法な電動自転車=27日午後、大阪・日本橋、南部泰博撮影
アクセル付きでペダルをこがずに走ることができる「違法電動自転車」について、大阪府警は27日、全国で初めて一斉取り締まりに乗り出した。本来なら公道を走ることができないが、大阪・ミナミなどで若者を中心に横行。死亡事故に発展したケースもあり、違反者には反則切符を交付する。
交通指導課によると、違法電動自転車は、足でペダルをこぐ力をモーターで補助する電動アシスト自転車と形が似ているが、モーターの力だけでこがずに走行できる点が異なる。道路交通法上は原付きバイクに分類されるのに、同法で義務づけられたナンバープレートや方向指示器などが付いていないため整備不良などとみなされ、公道を走ると同法違反になる。また、運転には免許証が必要で、ヘルメットの着用も義務づけられる。
01年ごろから出回り、若者らの間で流行。同課によると、中国などから輸入されているという。府警は今年2月19日以降、大阪・ミナミを中心に大阪市内で計約250台が走行しているのを確認し、警告したという。27日の取り締まりでは、無免許や整備不良運転などで、計8人が反則切符の交付を受けるなどした。
昨年5月には、大阪市淀川区で違法電動自転車に乗っていた男性(65)がオートバイと衝突して死亡する事故もあった。同課は「自転車とは全く違うということを認識してほしい」としている。