県の官製談合・贈収賄事件で、事前収賄や競売入札妨害など、3つの罪に問われていた安藤被告に対し、宮崎地裁は、27日、懲役3年6か月、追徴金2000万円の実刑判決を言い渡しました。判決を受けたのは、前の知事、安藤忠恕被告68歳です。安藤被告は、ヤマト設計の元社長二本木由文被告から、2000万円のわいろを受け取った事前収賄罪や、県発注の公共工事でヤマト設計が落札できるよう部下に指示した、競売入札妨害罪など3つの罪に問われていました。これまでの公判で、安藤被告は、わいろの受け取りなどについて一貫して否認し、全面無罪を主張。一方、検察側は、「事件は安藤被告が主導した」などとして、懲役4年6か月、追徴金2000万円を求刑していました。27日開かれた公判で、宮崎地裁の高原裁判長は、3つの罪全てで、検察側の主張を認め、安藤被告に対し、懲役3年6か月、追徴金2000万円の実刑判決を言い渡しました。判決理由で、高原裁判長は、事前収賄などについて、「旧態依然とした金権政治を県政に持ち込んで、県民の期待や信頼を大きく裏切った」と指摘しました。安藤被告は、判決を不服として、即日控訴しました。
安藤被告は、判決後、宮崎市の自宅前で、報道陣の取材に応じ、判決について、「納得いかない」と繰り返しました。(安藤被告)「納得できない判決内容だったので、控訴した。(私の主張が)ほとんど取り上げられていない、納得がいかない。今でも県民の皆さんに、後ろ指をさされるようなことはしていない。ただ、騒がしていることについては申し訳ない」
東国原知事は、安藤被告への判決を受けて、「不正が二度と起こらないよう、襟を正して、県政に取り組んでいく」と述べました。(東国原知事)「大変重たく受け止めている。こういう不正、不名誉な出来事が二度と起こらないように、制度的にも意識のコンプライアンス、意識の向上も含めてですね、きちんと襟を正して、県政に取り組んでいかなければならないと改めて強く思う」また、安藤被告を支えてきた元後援会会長代行の重永隆さんは、「非常に厳しい判決」とした上で、次のように述べました。(元安藤後援会会長代行・重永隆さん)「本人が信じていることと、誤解、間違いがあるんだと思う。安藤さんが信じてやってきているということは、ここで力添えをなくすということは、本人の落胆も大きいだろうし、私達も安藤さんを支えてきた手前、最後までみてあげたい」
旧・槇峰鉱山での強制労働をめぐり、元労働者らが、国などに損害賠償や謝罪を求めていた裁判で、福岡高裁宮崎支部は、27日、原告団の控訴を棄却する判決を言い渡しました。この裁判は、太平洋戦争中、日之影町などにまたがる旧槇峰鉱山で、旧日本軍に強制連行され、劣悪な環境で労働を強いられたとして、中国人の元労働者らが、国と鉱山を運営していた企業に対し、約1億8000万円の損害賠償と、謝罪を求めていたものです。福岡高裁宮崎支部で開かれた27日の裁判で、横山裁判長は、「国や企業に、明らかな不法行為がある」としながらも、「日中共同声明により、損害賠償の請求権は放棄されている」として、原告側の控訴を一審と同様棄却しました。その上で、「強制連行・強制労働に対する道義的また人道的な責任はまぬかれない、今後も関係者は、和解に向け、努力してほしい」と付け加えました。原告側は、判決を不服として、最高裁に上告する方針です。
延岡市では、今山大師祭を前に、弘法大師像を洗い清める「大沐浴」が行われました。高さ17メートルの弘法大師像。27日は、約30人がブラシなどを使って、汚れを丁寧に洗い流しました。「お大師さん」の愛称で、市民に親しまれている今山大師祭は、4月17日から3日間にわたって開かれます。
3月30日に日南市と合併する南郷町と北郷町で、27日、閉町記念式典がありました。このうち、南郷町の式典には、約700人が出席し、阪元勝久町長が、「先人が築いた郷土をさらに飛躍させ、新たな一歩を踏み出していきたい」と挨拶しました。式典では、スライドで、これまでの町の歩みなどを、振り返った後、地元の小学生も加わって町歌を斉唱しました。そして、最後に町旗が降納され、南郷町68年の歴史に幕をおろしました。
春の全国高校バレーボール大会を制した、都城工業高校の優勝セレモニーが、27日、地元都城市でありました。都城工業は、26日の決勝戦で、東福岡高校をセットカウント3対2で破り、県勢初優勝を果たしました。セレモニーでは、長峯市長が、「希望と勇気を与えてくれて感謝します」と優勝を称えました。これに対し、吉岡光大主将が、「全国で優勝できたのは、市民の皆さんのおかげです」とお礼の言葉を述べました。都城工業男子バレーボール部には、後日、市民栄誉賞が贈られます。
27日朝、都城市で、自転車に乗って道路を横断していた女性が、普通乗用車にはねられ死亡しました。事故があったのは、都城市五十町の国道10号線で、27日午前8時半ごろ、近くの新増悦子さん50歳が、自転車に乗って道路を横断していたところ、走ってきた普通乗用車にはねられました。この事故で、新増さんは腰などを強く打って、病院に運ばれましたが死亡しました。車を運転していた女性は、「子どもに気をとられて、前を見ていなかった。気が付いたときには、ぶつかっていた」と話しているということです。
ご意見、ご感想をお聞かせください。
mrthodo@mrt.jp
[Back]