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私が考える「市民記者」心得

三田 典玄(2007-03-09 20:03)
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 オーマイニュースのような「市民記者」の書くニュースサイトでは「記事には記事でこたえる」。これが大原則だと、私は今も思っている。

 ブログや電子掲示板などのような検閲のない、会話的なメディアの場合は、コメント、トラックバックという仕組みだけが、書かれた記事の信頼を作っていくが、オーマイニュースのようなニュースサイトは「記事の中身」「記事の趣旨」が命であって、その記事の信頼はその道のプロである編集部が補ってくれる。

(写真はイメージ)
 自分の実感として「これはおかしい」「面白い」「珍しい」、そう感じることがあったら、臆することなく、まず記事を書いてみよう。写真を投稿してみよう。記事の裏付けのデータが少なくて自信がないときでも、写真がボケていても、どんどん記事を書くことだ。ボツになって「ニュースのたね」に回されることも、もちろんあるけれど、それでも書く。

 記事の内容にちゃんとした「実感」がこもっていれば、書いているうちに、だんだんと書きたいことが自分でわかってくる。あとは編集部がなんとかしてくれる。そのための編集部なのだ。

 市民記者である以上、「完全な」記事なんて書けないときもある。なんでも完全にして記事にしなければならない、ということであれば、たとえ職業記者だって書ける記事は限られてしまう。予測、憶測、偏見。そういうことはあってもいい。だれからも後ろ指を指されない完全な記事なんて、その筋の専門家でもない限り、「市民記者」の書くものにあるわけがない。予測や憶測で書いてはいけない、ということではなく、予測や憶測であれば「これは自分がそう考えていることだが」と、断って書く。そして、もしそれが間違っていれば、後で訂正すればよい。

 著作権の問題などの複雑な問題をはらんでいると思われる内容でも、まずは記事として出してみることだ。もし問題があれば、記事が出る前にプロである編集部がそのことを指摘してくれる。

 時には自分の記事に「こんなレベルの低い記事を載せるなんてどうかしていますね」的な、揶揄(やゆ)や罵詈雑言が「ひと言」欄に寄せられることもある。人を傷つけるための多くの言葉が並んでいて落ち込むときだってあるだろう。しかし、ほかの記事の「ひと言」を見ても、いつも同じメンバーの数人の人が、いつもと同じように、どんな記事にも罵詈雑言を浴びせているように見受けられる。

 人のアラ探しをして人を貶(おとし)めることだけに生きる意味を見出しているような“暗い人”は、どこの職場、どこの学校にも、少しはいるものだ。これは実社会と変わることはない。そういう人も、実際に会ってみれば、すごく気のいい人であったりもする。そんなふうに、人間社会は複雑なものでもある。

 だから、気にすることはない。記事になる以上、その記事になにか光るものがある、と、編集部がプロとして認めてくれているのだから、そういう罵詈雑言には惑わされないことだ。

 私はその都度、自分の思ったこと、記事にいいと思ったことを見つけたら、写真を撮り、取材をする。取材といっても「自分の実感」を「自分に聞く」なんてことでもいいと思うのだ。繰り返すけれども、職業記者ではないのだから、なんとしてでも取材相手を見つけて「取材」して「メモ」をとらなければならない、ということでもないし、完全ではないと思えるところは「ここは、今度はもっと詳しく調べてみたい」と素直に記事に書けばよい。

 まず、書いてみる。そこから自分の世界が広がる。自分の文章を仲立ちにして、社会への扉が開く。慣れてくると「記事の切り口」を工夫することもだんだんできるようになってくる。本格的な取材も、気がつけば自然にできるようになってくる。

 まずは自分の身の回りのことから書いてみよう。困ったこと、楽しいことを書いてみよう。

 書くことは、自分の体の外に自分を見つめる目を持つということだ。自分を客観的に眺めるもう1つの目を新たに持つということだ。生きることの喜び、悲しみを人と分かち合うことだ。

 その感情がこもっていればこそ、市民記者としての本当の「価値」がそこに生まれるのじゃないか? とも、私は常に思っている。これが、私の考えている「市民記者」像だ。

 なんでもいい、まずは書いて、編集部に送ってみよう。それが「市民記者」だからだ。

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