消えた年金の記録訂正の必要性を判断する総務省年金記録確認第三者委員会に、社会保険事務所の窓口から訂正の申し立てが送られるまでに平均81日間かかっていることが分かった。首都圏では4~6カ月。窓口となる社保事務所で書類確認などに時間がかかるためとみられる。
11日の衆院厚生労働委員会で長妻昭議員(民主)の質問に関有一・総務省行政評価局長などが答えた。
保険料の納付記録がなく証拠のない年金記録の訂正は、年金第三者委が、証言などの状況証拠を踏まえて判断する。各地の社保事務所で受け付けるが、第三者委に送られるまでの期間を全50の地方第三者委が20ケースずつ抽出し計算した。
都道府県別平均の最長は千葉の190日。他は、神奈川182日、東京173日、茨城150日。千葉と最短の島根(25.6日)の差は7.4倍あった。第三者委が受理後、結論を出すのに1年近くかかるケースも多く、申し立てから結論まで地域により1年半かかる計算になる。
舛添要一厚労相は「時間がかかっているのは確かで、少しでも早めるよう人を手当てしている」と述べた。
毎日新聞 2009年3月12日 10時25分