01年に東京女子医大で心臓手術を受けた女児が死亡した事故で、業務上過失致死罪に問われた医師・佐藤一樹被告(45)の控訴審判決が27日、東京高裁であり、一審と同じ無罪が言い渡された。 佐藤被告は、01年に東京女子医大で行われた群馬県の平柳明香さん(当時12)の手術中、人工心肺装置の操作を誤り、平柳さんを死亡させたとして業務上過失致死罪に問われていた。
 東京高裁は「死亡との間に因果関係はない」として、佐藤被告に一審と同じ無罪を言い渡した。
 判決後、佐藤被告は「私が主張してきたことがほぼ100%認められた判決だと思う」と話した。
 一方、平柳さんの父親・利明さんは「医療過誤というものを刑事事件で立件し、立証するというのは非常に難しいことだと、今日の判決であらためてわかりました」と話し、原因究明が速やかに進む体制が作られるよう訴えた。