証言そして謝罪 (2)旧日本軍の「従軍慰安婦」問題は、世界規模で提起されようとしています。 北朝鮮による拉致を、「人権侵害問題」として提起している日本は、バランスを欠く行動は採れませんし、当然、無視することなど出来るわけはありません。 厳しいけれど、過去の歴史は、現在の日本に問題の本質を提起しているのです。 元慰安婦、日本大使館前の抗議集会 700 回 日本の植民地統治下で旧日本軍とともに戦地などに駆り出された元慰安婦がソウルの日本大使館前で毎週、抗議の声を上げてきた「水曜デモ(集会)」が 15 日、700 回目を迎えた。 この日は日本人やドイツ人も参加し、日本政府の公式謝罪や責任者の処罰を要求。 韓国政府に対しても日本に強く解決を迫るよう求めた。 集会は、元慰安婦が初めて日本政府を相手取って補償を求める訴訟を起こした直後の 92 年 1 月に始まった。 主催の中心になっている挺身隊(ていしんたい)問題対策協議会によると、登録された元慰安婦 230 人のうち、この 14 年間で半数近い 105 人が死去した。 15 日も参加者からは「集会をずっと続けていこう」という声があったが、「何も進歩がないまま、当事者が死ぬのを待つのか」とのいらだちも目立った。 中国に連れて行かれて終戦まで慰安所生活を強いられた黄錦周(ファン・クムジュ)さん (83) は「雨の日も雪の日も集会を続けてきたのに、この年齢になるまで何も変わらないとは、あきれて言葉もない。 日本だけでなく、問題を放置してきた韓国政府も憎い。」と話した。 - 朝日新聞 2006 年 3 月 15 日 - 慰安婦問題の解決立法、野党が参院に提出へ 民主、共産、社民各党と無所属の参院議員は月内に、旧日本軍の元慰安婦に対する政府の謝罪と名誉回復、金銭の支給などを求める「戦時性的強制被害者問題の解決の促進に関する法律案」を参院に再提出する。 過去に 6 回廃案となっており、7 回目の提出となる。 永田町であった集会で民主党の岡崎トミ子参院議員は「戦後 61 年目の今年こそ、被害者の胸に届く法案を作りたい」と訴え、共産党の吉川春子参院議員も「委員会できちんと審議していきたい」と語った。 - 同 上 - 慰安婦問題で日本に謝罪要求 日本の女性団体など 日本 7 都市の女性団体が加盟する「日本軍『慰安婦』問題緊急行動ネットワーク」が 15 日、日本、韓国、タイ、東ティモール、ドイツ、オランダ、台湾などの女性団体から寄せられた請願書 9 通を日本政府に手渡した。 また、日本政府に対して、慰安婦を強制連行した事実を認め、被害者に謝罪し、被害者とその家族に賠償を行うよう求めた。 新華網が伝えた。 請願書は、日本の敗戦から 61 年を経た今も、日本政府は現在もまだ慰安婦強制連行の事実を公式に認めず、被害者への正式な謝罪と賠償も行っていないと指摘。 また、日本政府が昨年、歴史教科書の検定を通して、「慰安婦」という言葉を全教科書から削除させたことに触れ、「歴史の事実をわい曲したり、覆い隠すことは許されない。 日本政府は慰安婦問題について調査を実施し、歴史の真相を明らかにし、被害者に早く謝罪し、賠償を行うべきだ。」と述べている。 (編集 SN) - 中国、人民網 2006 年 3 月 16 日 - 「韓国は旧友を捨ててしまわないよう …」 訪韓中の米下院のヘンリー・ハイド国際関係委員長 (82) が 11 日、仁川の自由公園を訪れ、マッカーサー将軍の銅像に献花した。 米国の対外政策に大きな影響力を行使してきたハイド議員は共和党所属の 16 選議員で、太平洋戦争の際はフィリピン戦に参戦し、1945 年には解放後の韓国で勤務したこともある人物だ。 そのため、今年 11 月の政界引退を控え、この 2 カ国への訪問を希望していたという。 歴史認識問題に関してハイド議員は、韓国の反米団体がマッカーサー銅像の撤去を求めるデモを繰り広げた際には盧武鉉(ノ・ムヒョン)大統領に手紙を送り、「マッカーサー銅像を撤去するならば米国に送ってくれ」と要請したことがあり、一方では小泉首相の靖国神社参拝についても強く批判したことがある。 この日のハイド議員のマッカーサー銅像訪問には、米国から同行してきた米下院議員 5 人、バーシュボウ駐韓米大使、マッカーサー将軍が日本の侵略から守ったフィリピンとオーストラリアの駐韓大使、駐韓米海兵隊司令官、仁川上陸作戦に参加した韓国軍の予備役海兵隊員、安相洙(アン・サンス)仁川市長らも出席した。 今回の訪問行事は反米団体などによるデモ・妨害を受ける可能性があるため、事前には公開されず、警察が会場の周囲を囲んで警備を行った。 高齢のハイド議員はこの日の演説で、韓国国民に事実上の別れを告げた。ハイド議員は演説で「韓国は新たな友邦を得たが、(だからといって)旧友を捨ててしまわないよう願う」と述べた。 - - - - - ファン・テジン記者 - 朝鮮日報 2006 年 8 月 12 日 - 「20 世紀最大の人身売買」 米下院、慰安婦決議案を採択 米国が従軍慰安婦動員の責任を認めない日本政府の歴史認識問題に対して正式に批判した。 米下院の国際関係委員会は 13 日(現地時間)、全体会議を開き日本の従軍慰安婦動員関連決議案(下院決議案 759)を上程し、満場一致で議決した。 米下院は近く本会議を開き決議案を可決させる予定だ。 決議案は、日本政府に対して従軍慰安婦動員の事実と責任の認定、そしてこの問題の反人権性を現在と未来の若者たちに知らせる教育などを含んでいる。 この決議案は特に従軍慰安婦の強制動員が 20 世紀最大の人身売買であり、慰安婦に対する暴行・強制堕胎・性暴力などが、日本政府により公式的に行われた上に、日本の教科書はこの問題を過小評価していると告発している。 慰安婦関連決議案は 2001 年と 2005 年にも議会に提出されたが、日本政府の働きかけなどで上程さえもされなかった。 この決議案は、米議会が日本の歴史認識と教育問題に対して初めての介入したという点で意味が大きい。 また日本の誤った歴史認識を放置した場合、韓・中・日関係や米国の対アジア外交に否定的影響を及ぼすものとの判断があると見られる。 - - - - - ワシントン = チェ・ウソク特派員 - 朝鮮日報 2006 年 9 月 15 日 - 慰安婦決議案に尽力した米下院エバンズ議員 米下院国際関係委員会が 13 日、日本の従軍慰安婦動員に関する決議案を全員一致で採択した。 これはレイン・エバンズ民主党議員 (55) とクリストファー・スミス共和党議員 (53) の強い働きかけで実現したものだ。 イリノイ州出身のエバンズ議員は 1995 年に発症したパーキンソン病によって健康状態が思わしくないにもかかわらず、この日開かれた国際関係委員会の全体会議に出席した。 今年度で引退することを決めているエバンズ議員は今年 2 月から議会活動から身を引いていたが、自身が発議した最後の案件を見守るため久しぶりにワシントンを訪れた。 エバンズ議員は決議案の採択が決まった後、どもりがちな語り口で「在米韓国人が支持してくれたおかげで決議案の採択が決まった」とし、喜びをあらわにした。 また国際関係委員会に所属する議員らは、決議案の採択された直後、起立して傍聴席に座っていたエバンズ議員に拍手を送った。 エバンズ議員は米海兵隊出身で、ジョージタウン大学法学部を卒業した後、故郷で弱者のための活動を行ってきた。 1983 年から 24 年間にわたって下院議員を務めたエバンズ議員は民主党でも最も進歩的な議員として知られる。 エバンズ議員は 20 余年間、退役軍人の立場を代弁し、下院退役軍人委員会で活動を行ってきた。 エバンズ議員が従軍慰安婦問題に関心を持つようになったきっかけは、1998 年に同じくイリノイ州出身のウィリアム・ルピンスキー議員が日本政府に対し第 2 次世界大戦当時の被害者に謝罪・賠償するよう求める決議案を提出した時にさかのぼる。 一方、ニュージャージー出身のスミス議員は 1980 年に下院議員に当選し、国際関係委員会でアフリカ小委員会・人権小委員会・国際活動小委員会の委員長を務め、最近では米議会で脱北者による証言を実現させている。 米議会の知韓派として知られるスミス議員は強硬な妊娠中絶反対論者だ。 1970 年代にはこのために党籍を民主党から共和党に変えたほどだ。 スミス議員はそれ以来、国際的な人身売買を禁じる法律を発議して、人権問題に積極的に取り組むなど、活発な議員活動を行ってきた。 スミス議員は 2003 年にはウクライナ女性がセルビア・モンテネグロで売春を強要されているという事実を確認し、モンテネグロ首相に電話をかけて、その売春業者を廃業させた。 また日本の従軍慰安婦問題を「20 世紀最大の人身売買事件」と規定し、今回の決議案を採択させるため、議員らの説得にあたった。 今回の決議案にはスミス議員を始め下院国際関係委員会の所属議員 11 人を含め、共和党と民主党を合わせて 50 人余りの下院議員が署名した。 一方、ワシントン韓国人会を始めとする韓国人団体は今月 29 日、政界を引退するエバンズ議員の送別会を開催する予定だ。 - - - - - ワシントン = チェ・ウソク特派員 - 同 上 - |