--いわゆる「スパム」や「炎上」についてどう思いますか?
ブログの普及に伴い、ブログを悪用した負の側面もクローズアップされるようになってきました。ブログの悪用には、他人のブログに迷惑なコメントをつけるスパムコメントと、ブログそのものを悪用して、人気キーワードを貼り付けたり、他人のブログコンテンツを流用してアクセスを集め、特定のウェブサイトに誘導したり、アフィリエイトで収益を得るスパムブログの2つに分けられます。
このようなブログの悪用は、ブログの健全な発展を阻害するとともに、スパム対策を行うブログサービス事業者の負担を増大させることになります。ブログサービス事業者側でスパムのフィルタリングを行ったり、悪質なスパムのIDを削除するなど対策を行って一定の効果を上げているようですが、閲覧する側でも、こうしたスパムに付されているURLに不用意にアクセスしないなど、スパム事業者が収益を上げられないような土壌を作ることが肝要ではないでしょうか。
また、スパムコメントとは違いますが、ブログサイトに批判的なコメントが集中してブログが閉鎖に追い込まれる、いわゆる「炎上」という事態に発展することもあります。先般も、タレントのブログに誹謗中傷が集まり、書き込みした18人が名誉毀損容疑で立件されるという事件も起こりました。警察庁が発表するネット上の名誉毀損・誹謗中傷に関する相談件数も毎年増加しています。ネット上のコミュニケーションが拡大する中、犯罪行為に対する的確な対応とともに、ネット社会におけるマナーの確立も急務だと思います。
総務省情報通信国際戦略局情報通信経済室課長補佐
94年郵政省(現総務省)入省、03年総務省情報通信政策研究所主任研究官、08年から現職。神奈川県出身
2009年3月27日
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