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3月24日(火)
念願が叶って、日本と韓国のアジア勢で世界一位を競うことになった。
日本にとっては昨年の北京五輪でのリベンジ、韓国にとっては、前回のWBC準決勝敗退へのリベンジとなる。WBCチャンピョンと五輪金メダリストのプライドを賭けた「世紀の一戦」は10時半からプレイボールだ。
原監督は「まさか、韓国と決勝に当たるとは思ってなかった」とコメントしていたが、韓国も可能ならば、日本同様に米国を破って、世界一位になりたかったところだ。日韓双方とも、「またか」「5度も」と少少嫌気をさしているところもあるが、これを「宿命の対決」と言わず、何と言う。
韓国のメディアは日韓戦と言うと、決まって次のような見出しを掲げる。「自尊心の戦い」と。今回は、これに世界一位という「栄誉」と、さらに「賞金一位」までかかっている。
韓国は第一ランド、第二ランド、準決勝、決勝進出で、全部合わせて200万ドルを手にした。日本は第一ランドの1位通過よりも10万ドル多い第二ランドを1位で通過したことから韓国よりも10万ドル多い210万ドルをゲットしている。決勝に勝てば、これに100万ドルが加算される。選手26人の年俸を総合すると、韓国は7億6千万円に対して日本は130億円。韓国の選手は日本の17分の1。賞金も手にしたいところだ。
韓国のキン・インシク監督は昨日の会見で「国家があって、野球がある」と発言していた。国家がなくても、野球はできると思うが、この発言に韓国の李明博大統領は「これこそ、勝利の原動力である」と上機嫌だ。国会でもみ合いを続けている与野党も今日だけは「休戦」ということで、仲良くテレビの前で「大韓民国」を叫ぶそうだ。「愛国心」の前では何でも許される、認め合ってしまうのがこの国の恐ろしさだ。
日本も最近は、選手らが「日の丸を背負って戦う」という言葉を口にするようになった。また、国民の中には「韓国だけには負けたくない」との「対抗心」や「嫌韓感情」をむき出しにする人も少なくはない。
昨晩、TBSラジオの「アクセス」に電話出演し、韓国の選手らがベネズエラ戦の後、マウンドに韓国の国旗を立てたことについて、「日本はマウンドを神聖のものと捉える向きがあるが、韓国の選手らは喜びをああいう形で表しただけに過ぎない。日本以外にクレームを付けた国はない。喜怒哀楽の表し方が違うのだ。日本も韓国に勝ってやってみてはどうか。韓国は相当悔しがるのでは」と答えた。
旗を立てることについては、個人的にはどうかと思うが、メダルを取った陸上選手が国旗を手にしてウィンニングランニングする行為とみればそれほど目くじらを立てることもないのでは。韓国は日本の尺度に従う必要はない。日本も日本の流儀に従って喜びを表せばよい。
今日の決戦も勝てば韓国の選手らは同じことを再現するかもしれない。これを日本への「屈辱」と受け止めるならば、日本は何がなんでも勝って、これを阻止すべきだ。
気力と気迫のぶつかり合いとなる今日の決勝戦は、日本が北京五輪での屈辱を晴らし、勝つと予想している。とにかく、歴史に残るような名勝負を期待したい。
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