2007年10月03日
農水省と厚労省の対応の違い。
アントシアニンについて(1)
農水省と厚労省の対応の違い
昨日、アントシアニンの安全性についての投稿がありました。この点について述べておきます。アントシアニンは別にブルーベリーにだけ含まれている成分ではありません。
シソ、サツマイモ、赤キャベツ、有色ジャガイモ、赤大根、ブドウ、ベリー類更にはナス、イチゴ、まめ類を始め多くの食物に含まれています。よってその安全性を確かめる場合は、これらの食品全体を含めて検査をする必要があるのです。
検査は急性毒性試験、亜急性毒性試験、慢性毒性試験、変質性毒性試験、発ガン性試験、催奇形性試験、各世代試験などによって実施されます。
これらの試験方法としては、現在国際的標準とされる動物実験条件のガイドラインがあり、試験項目に応じて運用されます。
日本においては1996年に「食品添加物の指定及び使用基準改正に関する指針」として、毒性試験についての新しいガイドラインが発表され、アントシアニンを含む天然色素全般について、国の毒性試験が行われてきました。
現時点では毒性試験は完了し、安全性が確認されたものが発表されています。
さて、アントシアニンの視機能改善作用については、次回より詳しい研究機関のデーターをここに紹介していきます。
1,アントシアニンの視物質ロドプシン再合成促進効果
2,アントシアニンの臨床的価値
1)医療品としてのアントシアニン
2)アントシアニンの視機能改善効果とその機序
3)アントシアニンの臨床研究
3,アントシアニンの視機能に及ぼす影響・その最新研究
1)ブルーベリーエキスを用いた眼精疲労及び眼精疲労に及ぼす影響。
対象・評価方法・試験方法・統計処理法・結果
4,アントシアニンに関する医学研究の今後
上記の文書は専門用語で書かれており、これを一挙に公開しても、一般の人は頭が痛くなって、それこそ長い文章を読む内に目が疲れてしまうかも知れません。
さて、これらの研究を発表している教授をこれから列記します。
大庭理一郎 祟城大学(旧熊本工業大学)応用微生物工学・農学博士
五十嵐 喜治 山形大学農学部 農学博士
津久井亜紀夫 東京家政学生活科教授 農学博士
後で紹介しますが、この研究に関係している方は残り14人いますが、10人は農学博士、理学博士が2人、医学博士は1人です。また国の独立行政法人が二つ協力しています。
実はこれからの取材で詳しく触れて行きますが、これらの資料は全て農水省から教えて頂いたものです。農水省は極めて今回の取材に協力的でした。
しかし、反対に健康食品を取り扱う厚生労働省からは、何の資料も頂けませんでした。この二つの役所の違いこそ、今回の取材で感じた大きな問題でした。
ブルーベリーを広めて、その成分の解明を図ろうと努力する農水省。なるべくこの問題に触れないようにしようとしている厚生労働省。この二つの役所の立場と考え方の違いが、これからの話題の主題になるべきものなのかも知れません。
仕事が多忙なので各人に返答が今日は出来ません。もう暫くお待ち下さい。研究データーはかなりそろって来ました。外国のものは一つもありません。全て日本の学者と研究機関のものです。
外国におけるアントシアニンを用いた医薬品も分かりました。イタリアとフランスです。個人の輸入が認められるのか、厚生労働省に問い合わせています。
製造メーカーが執筆を依頼していた小冊子の原稿があがったそうです。来週から制作に入る予定です。内容についてはまだ見ていません。
かなりのデーターを農水省関係者が提供してくれました。また、米国農務省からのデーター提供もお願いしてあります。皆さんも今後はネット検索だけでなく、資料を提供して頂けたらと思います。
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この記事へのコメント
期待していますので、ぜひ資料を載せてください。
厚生労働省と農業水産省では立場が違います。
農業水産省にとってブルーベリーは作物であり、
農作物として管轄内でしょうが
厚生労働省にとってはブルーベリーやアントシアニンは
保健機能食品でもないものなので、
それのデータなどについて問い合わされても困るでしょう。
ところで、何で役所の対応の違いが話題の主題になるんですか?
それは行政の話題でしょう?
扱いたいなら「日本よ何処へ」でのほうがいいんじゃないですか?
「日本よ何処へ」のブログにコメントしているのは
キチガイ丸出しの差別主義者だけってよぉ・・・・
新風連ブログのコメント欄もキチガイだらけ
ここに応援に来る支持者もろくにいない
いい加減方向性を間違っとることにきづきんしゃい
食品衛生法(厚生労働省)とJAS法(農林水産省)の観点の違いからだと思います。食品は食品衛生法で管理される部分とJAS法で管理される部分が混在します。主管庁から得られる回答も法律に準じた内容になります。厚生労働省においては食品衛生法と薬事法の観点から見解を述べると思います。従って、効能効果を認めていない食品について、それ以上言及しない。
しかし、商品化されたものを医薬品として販売するとなると薬事法が適用されます。単に食品として販売するなら、食品衛生法です。食品に効能効果を謳うと薬事法が適用されます。よって、法律面から見た場合、詳細は分かりませんが、当該2省の見解の違いはあって当然です。また、どのような資料又は情報を教えてほしいと依頼したか分かりませんが、「昭和46年6月1日薬発第476号 厚生省薬務局長通知 別添3」に記載されているブルーベリーについて言及しないのは適切対応と思います。
>来週から制作に入る予定です。内容についてはまだ見ていません。
博士に執筆を依頼したのは,瀬戸さんではなく製造メーカーだったのですか?
以前のコメントでは,瀬戸さんが依頼したかのように書いていたように思います
>現在科学的知識を持ち、また研究機関にお勤めしている学者(博士)に
>執筆を依頼しました。2週間くらいで原稿を書いて頂けそうです。
>小雑誌として発売します。勿論、著者の名前、研究機関におけるデーターも
>そこには記載されることになります。
>
>そこには皆様のご意見、疑問に関わることの回答がなされると思います。
>それまでお待ち頂きたく存じます。
http://blog.livedoor.jp/the_radical_right/archives/51619137.html#comments
(瀬戸さんに対する)「ご意見、疑問に関わることの回答がなされる」と思った根拠は何ですか?
また,
>小冊子は10月末に完成しますが、その作成は私も協力させて頂くので、暫くすれば名前は公表されます。
>ただしご本人が小冊子の完成と同時ということになれば遅れることになるかも知れません。
>
>原稿はまだ頂いておりませんので、今月一杯はかかるのではないでしょうか。
http://blog.livedoor.jp/yu_kenbi/archives/01721.html#comments
とのことでしたが,瀬戸さんはこの小冊子作成にどのような形で協力するのですか?
製造メーカー(年商27億円?)ってどこですか?
博士って誰ですか?
それらはいつ公表されるのですか?
あなたのコメント見ていると、全て何か私が問題であるかのようなことを書いていますが、何を言いたいのか、さっぱり理解できません。
誰が依頼しようが、関係ないでしょう。問題なのはその中身なのでは。
結局あなたたちは、データーを出せ、出せと大騒ぎして、私が農水省から独立行政法人と大学教授17名の試験データーを出すと言えば、そちらには沈黙してしまう。そして、今度は小冊子が出ると言えば、それは誰が依頼して、どのような形で協力するのかーなどとコメントしてくる。
何をそんなに執拗に絡んでくるのか、分からない。
もう、お止めになったらどうですか。
そうそう、お礼も言わなきゃ、翻訳ありがとう御座いました。
http://blog.livedoor.jp/the_radical_right/archives/51617256.html
>ブルーベリーには目に良いとされる
>「アントシアニン」という成分が含まれています。
そしてそのコメント欄の瀬戸さんの発言
>擬似科学かどうかの判断はあなたの主観的な考え
>であると思います。多くの方がそれを愛用している
>事実。また多くの医学博士や学者が論文で公表して>いる以上、そう決め付けるには無理があると思います。
医学博士や学者の論文というのがこのエントリで挙げた、農水省から頂いたデータに相当するのですね?
その肝腎の内容について,瀬戸さんから具体的な話が一度も出てきていませんね
>小冊子が出ると言えば、それは誰が依頼して、どのような形で協力するのかーなどとコメントしてくる。
自分が依頼したかのように書いたのも瀬戸さんだし,
小冊子作成に協力すると書いたのも瀬戸さんです
大人なんですから,自分のコメントに責任を持って下さい
>独立行政法人と大学教授17名の試験データーを出すと言えば、そちらには沈黙してしまう
「大騒ぎ」って当然のことをしたまでですよ
瀬戸さんの方からまともな学術論文はまだ一つも提示されていないし,
紹介された論文も「英語が読めないから」という不誠実な理由で,
読もうともしてなかったじゃないですか?
(和訳したので,言い訳せずにちゃんと読んで下さい)
>何をそんなに執拗に絡んでくるのか、分からない
瀬戸さんがこちらの質問にきちんと答えないからですよ
>医学博士や学者の論文というのがこのエントリで挙げた、農水省から頂いたデータに相当するのですね?
勿論、そうです。最初からそのようなデーターを持ち合わせていなければ、これだけ時間をかけてやりませんよ。
ブルーベリーの効能効果については、農水省果実振興係が前から研究していたことは知っていました。私は農業高校の園芸科卒です。
ところで、前から違和感を感じているのですが、「10人は農学博士、理学博士が2人、医学博士は1人」というのはどういう意図なのでしょうか。学位が研究してくれるわけではありませんから、こういう場合は実績を挙げるのが筋かと思います。
>勿論、そうです。
>最初からそのようなデーターを持ち合わせていなければ、
>これだけ時間をかけてやりませんよ。
との事ですが、今回の取材で資料を得てきたんじゃないんですか?
それとも最初からあったのに今まで出さずにいたんですか?
どちらにしても感心しませんね。
前者なら嘘を言っているわけですし、後者なら故意に議論をいままで先延ばしにしていたわけですから。
ところで、薬事法と薬務局長通知は読みましたか?たぶん厚労省(医薬食品局のどこかの部署かな?)でもこれぐらいは教えてくれたと思いますが。
あと、著作権的にスキャナーで取り込んでPDFでUPとか可能なのでしょうか?
こういったちゃんとした資料は多くの人に公開されると良いと思いますので。
>引用したデータに関する説明責任をお忘れなく。
それは牽制ですか、公的機関のデーターを紹介する以上、民間ではないので、本来は詳しく知りたい方は、ご自分で納得のいくまでお調べになるべきではないでしょうか。
独立行政法人は誰の取材にも答えてくれるでしょう。勿論自身で足を運ばなければ答えてはくれないでしょうね。
それから、私の前科が執行猶予の有無に関系するとのコメントはいかがされました。明確に答えて頂かなければ、困りますよ。
>前者なら嘘を言っているわけですし、後者なら故意に議論をいままで先延ばしにしていたわけですから。
申し訳ありません、誤解を招くコメントでした。公開出来る部分と公開出来ない部分との問題がありました。
取り敢えず、紹介したものは、雑誌や書籍として明らかになっている部分なので公開します。
失礼しました。発言は撤回されていましたね。
有り難うございました。
>それは牽制ですか
もちろん牽制ですよ。まさか、オピニオン無しにデータを公開するようなおろかな真似はしませんよね。
ここを見られている皆さん、個人輸入をするために申請しましょう。
それからブルーベリーの生産農家は厚生労働省が、ブルーベリーが健康に良いことをもっと宣伝してくれることを望んでいます。
皆さんと共に、ブルーベリー農家を助けるためにたちあがりましょう。
農林水産省平成17年度栽培面積表
http://www16.ocn.ne.jp/~jba/
http://www.mhlw.go.jp/topics/0104/tp0401-1.html
の指導事項に違反しないように気をつけましょう。
まぁ、それはともかく、国により「医薬品」がカバーする範囲の扱いは異なりますから、或る国の医薬品が我が国の医薬品でないことの不等性を証明するわけでは有りませんし、またその逆もありませんので念のため。
>ブルーベリーが健康に良いことをもっと宣伝して
>くれることを望んでいます。
どんなに望んでも現状では100%そのようなことはありません。法律ができないといっているのです。
バイソンさんや福田さんも引用している薬事法や薬務局長通知 別添3見てないんですね。困りましたね。
すなわち、瀬戸さんの言う
>ブルーベリーが健康に良いことをもっと宣伝
した場合、取締りの対象になると丁寧に書いています。「○○は健康に良い」の表現は絶対にダメです。当然販売しなければ問題ないですけど。
瀬戸さんの言うガイドラインというのはおそらくGLPのことではないでしょうか?
日本で非臨床試験のガイドラインと言えばGLPしかないと思います。
>瀬戸さん
了解しました。
これから公開される資料に期待しておきます。
ネット上のもので申し訳ないですが
化合物データベースのサイトを紹介しておきます。
非常に詳しいと言うわけではないですが
WHOも関係しているのでそれなりに信頼性はあると思います。
頼めば全データをCDで送ってくれるようですよ。250ドル掛かりますが。
IPCS INCHEM
http://www.inchem.org/
アントシアニンについてもデータがありました。
参照されている情報が古いのは気になりますが。
今回のエントリーで言及している毒性に関することも
いくらか書かれています。
(続く)
ロドプシンの再合成に関してですが
Matsumoto H et.al.
Stimulatory effect of cyanidin 3-glycosides on the regeneration of rhodopsin.
(シアニジン 3-グリコサイドのロドプシン再合成促進作用)
J.Agric.Food.Chem.,2003,51(12),3560-3.
で肯定的な意見が出されていますね。
著者の一人の平山匡男さんは理学博士で
現在は新潟薬科大学の教授みたいです。
今後、「ロドプシン再合成促進効果」のデータも出そうとしておられるようですが、
瀬戸さんがあげている理学博士にこの人も入ってますか?
もしそうなら、この論文のデータを日本語で書いたものが
ロドプシン再合成促進の根拠として提出されるであろう資料だと思うんですが。
違う場合はこれも資料の一つにでも使ってください。
ちなみに僕は一応目を通しましたが
根本的な部分にどうしても納得いかない箇所があります。
>五十嵐 喜治 山形大学農学部 農学博士
>津久井亜紀夫 東京家政学生活科教授 農学博士
>後で紹介しますが、この研究に関係している方は残り14人いますが、10人は農学博士、
>理学博士が2人、医学博士は1人です。また国の独立行政法人が二つ協力しています。
瀬戸さんが挙げられた3人は,
日本農芸化学会1999年度大会シンポジウム「食品の色と健康,アントシアニン」の講演者で,
このシンポの講演者を中心に16名が分担執筆した本が出版されています
>大庭 理一郎 (著), 津久井 亜紀夫 (著), 五十嵐 喜治 (著)
>単行本: 245ページ
>出版社: 建帛社 (2000/05)
http://www.amazon.co.jp/%E3%82%A2%E3%83%B3%E3%83%88%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%B3%E2%80%95%E9%A3%9F%E5%93%81%E3%81%AE%E8%89%B2%E3%81%A8%E5%81%A5%E5%BA%B7-%E5%A4%A7%E5%BA%AD-%E7%90%86%E4%B8%80%E9%83%8E/dp/4767960878
瀬戸さんが出すデータはこれよりも新しいものなのでしょうが,その前に参考に読んでおきましょう
今日、久しぶりに省令とガイドブックを確認しました。確かにご指摘のとおりGLPのようです。
ありがとうございました。
GLPは医薬品だけの噺家と思っていましたが、通常のケミカルでも使えるのですね。勉強になりました。
噺家は話かの間違いでした。
お詫びして訂正します。
問題点は以下に全て集約されます。
Q1 「科学的根拠のある情報」とはどういうものですか?
Q2 再現性とは何ですか?
Q3 テレビ、新聞、雑誌などで取り上げられていたのですが…?
Q4 「専門家」「博士」「研究者」が言っていたのですが…?
Q5 細胞や動物の実験で効果が証明されているようですが…?
Q6 特許番号は科学的根拠ではないのですか?
Q7 「体験談」は科学的根拠にはならないのですか?
Q8 「学会発表」と「学術論文」の違いがよく分からないのですが。
Q9 専門誌に掲載になった学術論文ならば信頼できますか?
Q10 インターネットなどで情報を調べる場合、どんな点に注意すればよいですか?
Q11 情報がどれくらい信頼できるか、どうやって見分けられますか?
>問題点は以下に全て集約されます。
Q11の「健康情報の信頼性を評価するためのフローチャート」は便利ですね
瀬戸さんがこれまでに挙げた情報はステップ1,3,4あたりで引っかかります
>Q11 情報がどれくらい信頼できるか、どうやって見分けられますか?
http://hfnet.nih.go.jp/contents/detail771.html