「注射で大動脈に傷、死亡」 遺族、大崎市民病院を提訴大崎市民病院(宮城県大崎市)で胸にたまった水を抜く注射を受けた男性=当時(79)=の容体が急変し死亡したのは、胸の大動脈を傷つけたためだとして、宮城県北の70代の妻ら遺族3人が26日までに、病院を運営する市に計2350万円の損害賠償を求める訴えを仙台地裁に起こした。訴えによると、男性は昨年5月26日、胸に水がたまる症状が出て同病院に入院。医師は翌日、検査のため肋骨(ろっこつ)の間に注射針を刺して胸水を採取した。間もなく男性の呼吸が停止し、28日に出血性ショックで死亡した。 遺体検案書には「胸水採取の際、大動脈を刺したと推測される」との記載があり、遺族側は「医師の注射ミスで大量出血を招いた。臓器や血管を傷つけないよう、細心の注意を払う義務を怠った」と主張している。 大崎市民病院は「遺族と話し合いを続けていただけに、提訴に至ったのは残念だ。現時点では、事故は偶発的に生じたと考え、検証している」と話している。
2009年03月27日金曜日
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