県立広島病院(広島市南区)で脳動脈瘤(りゅう)の手術中、医師が動脈瘤を破裂させて後遺症を負ったとして、広島県安芸郡の主婦(44)が病院を運営する県に7200万円の損害賠償を求めた訴訟の判決が26日、広島地裁であった。能勢顕男裁判長は病院側の過失を一部認め、県に慰謝料など330万円の支払いを命じた。
能勢裁判長は「手術中の出血場所の確認と医療処置が不十分で、手術の説明内容も不適切だった」として、医師の過失と説明義務違反を一部で認めた。障害との因果関係は否定した。
訴えによると、主婦は2005年1月、手術を受けたが動脈瘤が破裂し、左半身まひが残った。
県県立病院課は「訴えが一部認められなかったのは残念。判決文を確認し、弁護士と相談して今後の対応を決めたい」としている。
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