2009年3月26日10時50分
WBC連覇という偉業を達成した原監督。最後まで侍ジャパンを何食わぬ顔で率いたように見えるが、実は相当な心労を抱え込んでいた。
決勝ラウンドに進出を決めてから、ある関係者に「現役監督であるうちは、代表監督の要請は二度と受けない」と漏らしたという。国民の期待を一身に背負うWBCの日本代表監督。まして巨人の監督と二足のわらじとなれば、その心労は察するにあまりある。50歳の青年監督とはいえ、健康状態が心配になる。
06年の第1回WBC監督を務めた王貞治氏は、同年シーズン中に胃がんが発見され、手術・休養を余儀なくされた。直接的な因果関係はないとしても、相当な重圧がかかったと推測される。現役監督と掛け持ちで采配をふるった王氏と原監督にしか分からない思いはあるはずだ。
今後も現役監督でWBCを戦うのであれば、過度の負担をかけないようなサポートが必要だ。WBCで完全燃焼したばかりなのに、すぐペナントレースの采配では気持ちのリセットも難しい。選手も拠出せず、万全の準備をしてシーズンに臨むチームもある。
原監督には少し休んでほしい。(福角元伸)