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【社会】

西松建設が二階氏側に事務所貸与 家賃補てん、規制法違反か

2009年3月26日 14時18分

 準大手ゼネコン西松建設が二階俊博経済産業相の政治団体に事務所を貸す一方で、社員名義を装った献金で事実上、家賃分を補てんした疑いのあることが、関係者の話で分かった。同社関係者は東京地検特捜部に同様の供述をしているもようだ。特捜部は、政治資金規正法違反に当たる可能性もあるとみて調べている。

 二階氏の政治団体は二階氏の実弟が実質的に運営する「関西新風会」(大阪市)。西松の関連会社の設計会社が約10年前、大阪市のマンション一室を購入し、関西新風会と賃貸契約。二階氏側から家賃として年間280万円が払われた。設計会社元幹部によると、西松建設本社の指示で関西新風会に貸すために購入したという。

 二階氏が代表を務める「自民党和歌山県第3選挙区支部」の政治資金収支報告書によると、2006、07年に、5万円以下で名前が記載されない個人からの献金が300万円ずつあった。特捜部の調べに、西松関係者は社員名を使って銀行の現金自動預払機(ATM)を使って振り込んだことを認める供述をしているもようだ。

 二階氏側の会計責任者が個人献金を装った西松からの献金と認識していれば、政治資金規正法違反(虚偽記載)に問われる可能性がある。家賃の補てんで事務所を無償提供していた場合は、禁止されている政治団体への企業献金に当たる疑いもある。

 二階氏は26日午前、「事実関係について(自身の)いろんな政治団体に問い合わせている」と述べ、自身の進退については「そのようなことは全く考えていない」と明言した。

(中日新聞・東京新聞)

 

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