2009年3月26日 12時44分更新
久留米市に本部がある暴力団の「道仁会」が、本部事務所に隣接するビルの解体作業を始めました。このビルは住民が使用禁止を求めている建物の1つで、住民側の弁護士は「意図はわからないが、事務所の撤去に向けて、引き続き法的な手続きを進めていきたい」と話しています。
久留米市にある暴力団「道仁会」の本部事務所をめぐっては、周辺の住民およそ600人が使用禁止を求める仮処分を去年8月に裁判所に申し立て、近く決定が出される見通しとなっています。
こうした中で、解体作業が始まったのは本部事務所に隣接する3階建てのビルで、道仁会側の弁護士によりますと、作業は24日から始まり、来月中旬までに解体してさら地にする計画だということです。
このビルはこれまで道仁会系の暴力団事務所として使用され、住民側は本部事務所の1つとして使用禁止を求めていますが、道仁会側はことし1月下旬に荷物を運び出し、ビルは使っていないと主張していました。
道仁会側の弁護士は、NHKの取材に「これまで主張してきたとおり建物は使用していないので取り壊すことにした」と話しています。これに対して、住民側の弁護士は「仮処分の申し立てと関係があると思うが、意図はわからない。当初の目的どおり、事務所の撤去に向けて引き続き、法的な手続きを進めていきたい」と話しています。