掛け持ち診療の仙台市不許可 二審も合法の判決

 仙台市が1人の医師による診療所掛け持ちを不許可処分としたのは不当だと、市内の70代の男性医師が処分取り消しを求めた訴訟の控訴審判決で、仙台高裁は25日、無医村などを除いて掛け持ちを禁じた医療法に基づく処分を妥当とした仙台地裁判決を支持、男性の控訴を棄却した。

 判決によると、男性は泉区で診療所を開業する一方、青葉区で診療所を開いていた兄の死後の2005年5月、2診療所掛け持ちの許可を申請。青葉保健所は同年7月、不許可処分とした。

 男性側は、市内の特別養護老人ホームの診療所2カ所の管理を許可されている医師の例を挙げ、平等原則に反すると主張。石原直樹裁判長は「ホームの医師確保のため、2カ所の管理を認める公益上の必要性は高い。ホーム診療所は一時的な投薬程度の医療行為で、一般診療所と性質が異なる」と述べ、ホームの掛け持ち管理を認める見解を示した。

 地裁判決はホーム診療所について「24時間態勢の医療施設と変わらず、医療法の趣旨に反する疑いがある」と指摘。ホーム診療所の実態を是正するか、2カ所管理の許可を取り消すべきだと判示していた。
2009年03月26日木曜日

宮城

社会



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