WBCで連覇を果たしたサムライジャパンの原辰徳監督以下、選手らが25日夜、チャーター機で成田空港に帰国した。
空港の記者会見で、原監督は「世界一になって日本に戻ってくることができました。正々堂々、世界の強者と戦って勝ちました」と第一声。選手たちについて、「それぞれが覚悟と潔さをもって日本力(ぢから)を見せつけてくれました。私が考える日本力は、清く、粘りの2点。特に決勝の韓国戦、日本力、気力を見せつけて勝てたということは、日本野球人を代表した29人がしっかり戦い、監督として世界一になれたことを大変誇りに思います。選手たちも、さぞや感動し胸をはって日本に戻ってきたと思います」とあいさつした。
[フォト特集] 最強!サムライジャパン、あの名場面
原監督は「私は何も言っていない。同じ目的を持って戦ってくれた。スタートしたときは髪の毛が金色だったりしたが、自然と短くなった。サムライならば礼儀礼節もありということを選手たちが感じてくれた」と選手自身が結束を強めていった過程を強調。「ジャパンは誇りであり憧れ。それを胸に日本のプロ野球を支えてほしい。未来永劫、燦然と歴史を刻んだメンバーとして胸を張って生きていってほしい」と語った。
決勝戦で先発、好投した岩隈久志(楽天)は「ほっとした気持ち。こんなに日本でファンの方が応援してくれたことにびっくりしている。自分のピッチングをしたいと思っていた。いいピッチング、連係ができたと思っている」。決勝の97球については?との質問には「一人一人という気持ちで行っていた。楽しく投げられたが、終わったらガックリと疲れがたまっている」と笑顔で語った。五輪に選ばれなかったことについて代表への思いを聞かれると、「日本代表のユニフォームを着れて戦えたのは幸せだった。うれしく思っている」と語った。
先発、抑えと活躍したダルビッシュ有(日ハム)「苦労はなかった、点も取られたが、優勝できてよかった」と安堵した表情。韓国との延長10回については「無我夢中だった。三振をとってすぐに、ああ優勝したんだと思った」と勝利の瞬間を振り返った。
3番に定着し、活躍した青木宣親(東京ヤクルト)は「個人的にもいい成績が残せたことを本当にうれしく思います。短期決戦は試合の流れが大事になってくると感じていた。流れを変えられるようなプレーを心がけた」と主軸の自覚にあふれたコメント。チーム全体については「監督、コーチ、選手、一人一人の存在感がチームによい雰囲気を持ってきた。その存在感がチームに結束力をもたらした」と評価した。
4番として活躍しながら負傷で途中帰国した村田修一(横浜)は原監督から金メダルを贈られ「重たい感じです」と一言。「最後までみんなと一緒に戦いたい気持ちはあったが、初戦から全力を尽くそうと思っていた。チームには申し訳ないという気持ちはありますが、悔いはありません」と語った。チームメートは「自信にあふれた皆さんの顔をみて、また同じ野球で借りを返したいと思いました」と穏やかな表情で語った。
【関連記事】
・
「ごちそうさまでした!」 イチロー笑顔の旅立ち
・
川崎「収穫はイチローさん」 帰国前会見
・
WBC決勝戦視聴率は36・4% 瞬間最高45・6%
・
WBC、次回は24チームが参加か MLB幹部が検討と米紙
・
「日韓は本物のクラシックを繰り広げた」 WBC中継局が絶賛