トップ > 栃木 > 3月19日の記事一覧 > 記事
【栃木】未遂者の実態調査へ 自殺対策 11年連続で500人超え2009年3月19日
特定非営利活動法人(NPO法人)「自殺対策支援センター ライフリンク」が十九日付で公表した都道府県と政令市を対象とした自殺対策の推進状況調査で、栃木県の評価は五十六点(満点は百点)。六十四の自治体の中で十一位だった。 (松尾博史) 県の評価の内訳をみると、「組織・推進体制」(配点十二点)、「民間との連携」(同五点)といった項目では満点を獲得。一方で「総合的な対策(戦略)の有無」(同十二点)が二点、「自殺未遂者支援」(同五点)が零点とされるなど、今後の課題の一端も浮かび上がった。 県内の昨年一年間の自殺者は五百九十一人(県警調べ)に上り、十一年連続で五百人を超えた。県は新年度予算案に自殺対策費として千二百万円を計上。ライフリンクの調査で対策の遅れが指摘された、未遂者に関する取り組みにも力を入れる。 新たに自治医科大学の中村好一教授(公衆衛生学)に委託し、医療機関に搬送される未遂者の実態を調査。二〇〇六−〇七年の県内の自殺者のうち、少なくとも16%には未遂歴があったといい、中村教授は「未遂者の情報を解析し、再び自殺を図らせないために、どうすべきかを明らかにしたい」と話す。行政や医療関係者らでつくる協議会の十七日の会合では「未遂者の治療後の流れなど、医療機関の連携の実態を調べてほしい」との意見も出た。 このほかに新年度からは、未遂者向けのリーフレットを作成するほか、遺族でつくるグループを支援するための研修事業を始める。県の担当者は「(自殺原因につながる恐れのある)多重債務や生活、就職に関する相談機関が連携するよう呼び掛けている。自殺を減らす特効薬はないが、地道にやっていくしかない」と話す。
|