身元が“発覚”して以来、注目を浴びていたピーキーソルトが、ついにベールを脱いだ。旧神奈川県立三崎高校で開催中の「ロックの学園2009」にオープニングアクトとして登場。19日に名古屋のFMラジオ番組イベントに出演したことはあったが、首都圏では初となるライブだ。
黒ニット帽をかぶったユウが「こんにちは! ピーキーソルトです」とあいさつすると、新人にもかかわらず集まった約1000人の歓声が一斉に響き渡った。親しみやすいメロディーのデビュー曲「イトシセツナナミダ」と、来月8日発売の新曲「ピカピカ」を熱唱。激しいステージと、母譲りの甘く切ない歌声で観客を魅了した。
同イベントはロックに育てられたミュージシャンたちが「先生」となり、ライブなどの「授業」を通じて次世代の若者にロック魂を伝えていくことを目的に開催。その「校長」を務めるのが、喉頭がんを患い闘病中の清志郎だ。
「校長」と父、友和は都立日野高の同級生。清志郎が高校時代に結成したRCサクセションの初アルバムでは、友和がパーカッションで参加したこともあり、その後も清志郎のステージに登場するなど、現在も親交がある。
作詞を担当するユウのメッセージ性ある歌詞は、清志郎の多大な影響を受けていたという。ユウはサンケイスポーツの取材に、「清志郎さんのロック魂を受け継ぐことができればうれしい。僕らも成長して早く一緒にステージに立ちたいです」と、清志郎に誓った。
所属レコード会社、バップによると、4月末に初アルバムのレコーディングをスタートさせ、今夏に発売予定。その後、初アルバムを携えて初ワンマンライブを行う。清志郎の背中を追って、ユウが走り始めた。