[eiga.com 映画ニュース] 北米のカトリック団体が、「ダ・ヴィンチ・コード」の前章となるロン・ハワード監督作品「天使と悪魔」(5月15日全世界同時公開)を標的とし、アンチキャンペーンを展開することを布告した。
その団体は、カトリック連盟(正式名称はCatholic League for Religious and Civil Rights)というアメリカに本拠を置くローマカトリック系最大の公民権運動グループで、委員長は93年の連盟発足より委員長職にあるウィリアム・A・ドナヒュー。メンバー数は約25万人を擁し、反カトリックだと定めた映画に対し、ことごとくボイコット運動を展開してきた。04年の「パッション」、06年の前作「ダ・ヴィンチ・コード」、07年の「ライラの冒険/黄金の羅針盤」などが全米公開された際、アンチキャンペーンを展開したことが記憶に新しい。
ドナヒュー委員長によると、彼らはローマカトリック教会の総本山であるバチカン市国の内実や、ローマ教皇の選出システムである“コンクラーベ”が描かれる、映画「天使と悪魔」とダン・ブラウンによる原作小説にあるウソの数々を指摘し、3月中旬よりボイコット運動を展開していくという。
メル・ギブソン監督がキリストの磔刑を描いた「パッション」を公開した際、ドナヒュー氏は「ハリウッドは一般的なカトリックの信仰や特別なカトリックの教義を憎む、まったく宗教的でないユダヤ人に牛耳られている」と主張して、物議をかもした。