同乗者の猶予刑が確定 多賀城RV事故

 仙台育英高生ら18人が死傷した2005年5月の多賀城RV事故で、酒酔い運転ほう助罪に問われ、仙台高裁で懲役1年、執行猶予5年の判決を受けた会社員佐々木大輔被告(31)と仙台高検は上訴期限の10日、ともに上告せず、高裁判決が確定した。

 被害者側は高裁判決を受けて、「被告が罪の大きさに目覚め、社会から飲酒運転を根絶させるには実刑が必要」として、高検に上告を求める上申書を提出していた。

 判決は検察側の主張通り、佐々木被告の行為が実質的には危険運転致死傷ほう助に当たると認定しており、高検は重大な事実誤認など適法な理由がないとして、上告を断念した。

 高裁は「18人の死傷者を出した結果を考慮すれば、罰金刑を選択すべき事案とは認めがたい」として、罰金25万円を言い渡した仙台地裁判決を破棄、執行猶予付きの懲役刑を選択した。

 高裁判決によると、佐々木被告は05年5月22日、一緒に酒を飲んだ男(30)=危険運転致死傷罪で懲役20年、服役中=の車に同乗。車はウオークラリー中の生徒らの列に突っ込み、3人を死亡させ、15人に重軽傷を負わせた。

 佐々木被告は05年7月、酒酔い運転ほう助容疑で書類送検され、嫌疑不十分で不起訴となった。仙台検察審査会が「危険運転致死傷ほう助罪まで認定可能」と不起訴不当を議決し、仙台地検が昨年4月、酒酔い運転ほう助罪で在宅起訴した。
2009年03月11日水曜日

宮城

社会



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