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【埼玉】芝塚被告に懲役10年 川口の4人死傷事故で地裁判決『自己中心的な犯行』2009年3月20日 川口市で昨年十一月、飲酒運転で二件の事故を起こし、四人を死傷させたとして、自動車運転過失致死などの罪に問われた同市赤井一、無職芝塚直美被告(34)の判決公判が十九日、さいたま地裁であり、佐藤基裁判官は「(飲酒運転は)常習的で、自己中心的な犯行」として懲役十年(求刑懲役十一年)を言い渡した。 佐藤裁判官は判決で、二件目の事故について「時速三十キロ制限の道路を六十から八十キロで走り、安全確認も一時停止もせずに交差点に突入した」と指摘。その上で「飲酒運転をしないことやいったん停止は、初歩的な運転義務。幸せな家庭生活を送っていた三人の命を奪った責任は重大である」と述べた。 この日、判決に先立って行われた論告で、検察側は「限りなく故意に近く、特別に悪質。事故から四カ月たった今も遺族に謝罪していない」と指弾した。 事故で一家三人が死亡した佐藤光則さん=当時(43)=の義妹は法廷で「姉たち家族の六つの目が、いつも被告人を見続けていることを忘れないでほしい」などと涙ながらに陳述。佐藤裁判官は「自分勝手な被告人に、兄の一家の将来が奪われました。被告人を許すことはできません」とする佐藤さんの弟の陳述書を読み上げた。 判決によると、芝塚被告は昨年十一月三日、ワゴン車を飲酒運転して川口市内で乗用車に追突して女性に軽傷を負わせた上、逃走中に別の乗用車と衝突し、佐藤さん一家三人を死亡させた。
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