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障害者割引悪用“裏技”駆使して利ざや

3月1日1時30分配信 産経新聞


 障害者団体の定期刊行物に適用される割引郵便制度を悪用した郵便法違反事件で、大阪市西区の広告代理店「新生企業」(現・伸正)社長、宇田敏代容疑者(53)=同法、法人税法違反容疑で逮捕=らが、刊行物と同封する企業パンフレットの広告主に対し、低料第三種郵便物の郵送料を1通8円と説明しながら、実際は特別割引制度を使って1通6円で送ったケースがあったことが28日、分かった。新生企業の関係者が明らかにした。

 特別割引制度は一般には知られていないシステムで、大阪地検特捜部は、宇田容疑者らが“裏技”を駆使して利ざやを稼いでいたとみて調べている。

 郵便事業会社によると、障害者団体の刊行物が第三種郵便物の認可を受けると、郵送料が最低で1通8円になるが、さまざまな条件を満たせばさらに安くなる特別割引制度がある。条件は、配達先に届くまでに1週間程度の余裕を承諾する▽自分で郵便番号別に分ける▽地域拠点の大規模支店を利用する−など。例えば、すべての条件を満たした上で20万通以上郵送した場合、1通あたり最低で6円16銭になるという。

 新生企業の関係者によると、宇田容疑者らは広告主に対し、障害者団体の刊行物と企業パンフレットが同封されたダイレクトメールの発送を持ちかける際、郵送料は1通8円、新生企業の手数料は10円−などと説明。しかし特別割引制度を使ったケースでは、1通あたり2円近くの差額分を稼ぎ、20万通で換算した場合、差額分だけで約37万円の利益になっていた。

 新生企業は特別割引を受けるため、自ら郵送する分は大規模支店の郵便事業新大阪支店に持ち込んでいたという。関係者は「まさに“ぬれ手でアワ”の錬金術だった」と話している。

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最終更新:3月1日1時30分

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