2009年03月15日
周の雑読備忘録「西田研志『サルでもできる弁護士業』」
あ、この人が弁護士の広告解禁をやった人か、と思ったものでした。そして私よりも一歳年下というと、いわば同じ時代を過ごした方なのですね。
書 名 サルでもできる弁護士業
著 者 西田研志
発行所 幻灯舎メディアコンサルティング
定 価 1,429円+税
発行日 2008年12月19日第1刷発行
読了日 2009年3月14日
著者紹介
西田研志
法律事務所ホームロイヤーズ所長弁護士
1949年、長崎市佐世保市生まれ。
佐世保南高校、一橋大学法学部卒業。学生時代に一橋大学奥アマゾン第二次踏査隊長を勤める。
卒業後、日商岩井入社。’87年弁護士登録。フィリピン残留孤児や日比混血問題、ドミニカ移民問題などの国際人権問題分野の開拓者としても知名度が他界。一方、弁護士広告解禁、価格自由化を提言し、弁護士業務改革のリーダーとして注目されている。
目次
はじめに
第1章 壊れた偶像―これが日本の弁護士の実態だ!
役割を果たしていない我が国の弁護士たち
弁護士の本当の姿1―弁護士は仕事をしない
弁護士の本当の姿2―弁護士は仕事がない
弁護士の本当の姿3―弁護士はお金がない
弁護士の本当の姿4―弁護士には生産性の概念がない
弁護士の本当の姿5―弁護士には常識がない
弁護士の本当の姿6―弁護士には知識がない
弁護士の本当の姿7―弁護士は社会正義を実現していない
第2章 自由を奪われた日本の弁護士たち
弁護士は弁護士会の「会畜」に堕ちた
弁護士会の成り立ちは?
弁護士会はボス支配。派閥支配のサル山だ
弁護士を縛りつける弁護士法第七十二条
相談ビジネスがなかなか育たないわけ
弁護士になるための道のり
本来の教育を受けていない弁護士たち
真の法曹一元化で司法改革を
弁護士は聖職ではない
聖職モデルとビジネスモデル
これからは法務サービス全盛の時代
第3章 共産党支配から抜け出せない日本の弁護士
共産党の票田を開拓する人権弁護士たち
共産党系法律事務所は弁護士法違反の非弁提携だ
共産党系法律事務所=世界でもまれな近未来敵
ネットワーク型人権ビジネス法律事務所
裏切り者は徹底的に叩きつぶす
ホームロイヤーズにかけられた「非弁行為疑惑」の中身とその背景
共産党による裁判所乗っ取り計画の挫折
うさんくさい!? 三百代言から正義の味方へ
弁護士会は今こそ共産党からの脱却をはかれ
第4章 弁護士なんてサルでもできる!
長らく踏襲されてきた弁護士業務の限界
弁護士業務に革命を起こした「マニュアル化」とは
「リーガル・エンジニアリング(法律工学)」による業務革新のすすめ
安くて速くて高品質のサービスはこうして生まれた
パラリーガルをトコトン使え
自分ひとりで考えるな、専門家の頭脳に頼れ
混沌とした地方の事件こそ専門的な分業体制を
若手弁護士たちよ、専門家せよ
システムの拡充と企業化を目指して
法律工学は福岡から世界に向かう
「選択と集中」で閉鎖した医療システムを打開する
日本を支えてきた農業は世界に羽ばたく時代だ
弁護士がいらない時代がやってくる
第5章 弁護士の新たな可能性
それでも弁護士は必要だ!
弁護士こそ政治の世界に入っていくべきだ
弁護士の新しい可能性
法務ビジネスは未来への扉だ
敷金.comで敷金問題を解消する!
権利を回復することで経済的な波及効果が
団塊世代のマネープラン。ライフプランを
企業をサポートできない従来の専門家たち
中小企業を元気にして、地方を活性化させる
企業法務は弁護士の手だけでは足りない
あとがき
この「あとがき」に書いていますが、彼の一橋大学の同級生に、安田好弘弁護士がいます。私が、
http://shomon.net/seikei/yasuda.htm
安田弁護士の不当起訴に抗議する!
で、私も支援活動を積極的に行いました弁護士です。
しかし、「第1章 壊れた偶像―これが日本の弁護士の実態だ!」のところは頷いているばかりです。もう恐ろしい事態ですよ。あきれ返る弁護士が実にたくさんいます。私は常に言っていますが、「弁護士は悪いのが5割、無能が4割で、まともなのは1割。そしてその1割のうちに、使える優秀なのは、さらにその1割」ということです。
この時代に、パソコンもインターネットも使えない弁護士が大勢いますよ。