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中国でチベット僧侶が警察署襲撃、93人逮捕

 中国青海省ゴログ(果洛)チベット族自治州のギャラで21日、チベット仏教の僧侶らを含む数百人の群衆が警察署を襲撃した。

 中国当局の厳しい取り締まりで、チベット蜂起50周年(10日)とチベット仏教の精神的指導者ダライ・ラマ14世の亡命50周年(17日)が平穏に過ぎ去ったかと思われたが、チベット情勢はにわかに不安定さを増してきた。

 新華社電によると、21日から22日にかけ、数百人が警察署に押し寄せ、警察官や公務員らを襲撃し、一部を負傷させたという。警察はチベット人95人を逮捕し、うち93人は僧侶だという。警察署を襲撃した6人が逮捕された後、89人が自首したという。中国公安当局は残るデモ参加者も拘束する方針を明らかにした。新華社電は群衆がどのように襲撃したのかについては報じなかった。

 チベット亡命政府のウェブサイトなどによると、警察署襲撃の発端は、チベット仏教の僧侶の自殺だったという。僧侶のタシ・サンポ氏(28)は3月10日まで付近の寺院で暮らしていたが、部屋からチベットの旗や政治的なビラが発見されたため、警察署に連行されたという。サンポ氏は取り調べ中に「トイレに行く」と言って警察署を抜け出し、21日午後3時半ごろに黄河に飛び込んで自殺した。その後、この僧侶の逮捕と自殺に興奮した群衆が警察署に殺到した。

 一方、19日午後7時40分ごろ、重慶市中心部では人民解放軍の警備施設で警備兵(18)が何者かに銃撃され死亡した。

 これに先立ち、四川省の甘孜(カンゼ)チベット族自治州で16日、爆発があったが、死傷者はなかった。同自治州は昨年3月にラサで起きた暴動に同調するデモが行われた地域だ。

香港=李恒洙(イ・ハンス)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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