全国の天文学者が最新の成果を発表する日本天文学会春季年会のジュニアセッション(26日、大阪府立大)に、岡山商大付高(岡山市南方5丁目)自然科学部の1年生4人が出場する。テーマは「小惑星の分光観測と解析」。4人は「分かりやすい発表にしたい」と意気込んでいる。 4人は昨夏、美星スペースガードセンター(井原市美星町)でサマーキャンプに参加。火星〜木星間の小惑星帯から小惑星三つを1メートル光学望遠鏡で観測し、スペクトルタイプの特定に挑んだ。 波長を変えて測光した結果を等級に変換し、グラフに表すことで小惑星のタイプを決める。悪天候でデータの収集に苦労する日もあったが、3惑星ともに、波長が長くなるにつれて明るくなる「S型」である事実を突き止めた。 「自転の影響や、雲の水蒸気などのデータを補正して解析するのが大変だった」と西村翼君(15)。晴れ間が出るまで深夜0時過ぎまで待った日もあり、秦祐登君(16)は「初めて分かったことも多い。星を見ていると心が落ち着くんです」という。 顧問の鈴木正行教諭は「手探りの状態ながら、大学レベルの内容を1年生がよくやっている。生のデータを使って解析できたのは大きな経験になったはず」と話す。