2009年3月21日13時47分
麻生首相は21日、官邸で開かれた経済危機克服のための有識者会合で、「株屋ってのは信用されていない」と述べた。貯蓄から投資への転換がなかなか進まない理由として言及したが、不適切との指摘も出ている。
「金融」をテーマとしたこの回の質疑応答で、麻生首相が安東俊夫・日本証券業協会会長に「東証(東京証券取引所)の閉鎖性を(市場の)参加者はどうして言わないのか」と質問した際、「株屋」の信用に言及。首相はさらに「やっぱり株をやっているって、田舎で言ったら何となく怪しいよ。『あの人、貯金している。でも、あの人、株やってる』って言ったら、何となく眉にツバつけて見られるところがあるでしょうが。(首相が)旧経済企画庁長官のときから『貯蓄から投資』って話は10年以上前から言っているが」などと述べた。
安東会長は終了後、記者団に、株取引についての首相の見方について「(一般的に)そういうとらえられ方がされているのは事実」としながらも、「株屋」発言は「好ましいことではない」と語った。
民主党の鳩山由紀夫幹事長は鹿児島市で記者団に対し、「証券会社をさげすむ発言は断じて許されない」と述べた。