中学受験 国語 家庭教師 個別指導

          斎藤の<国語の頭脳>教室     


<斎藤先生の 日記>

3月12日

 今の不景気が教育業界及び<教育>自体に与えている影響はすさまじいと思います。大手塾においては、一ヵ月、二ヵ月無料体験授業は普通になっています。地域密着型の私塾は、授業料を4000円下げるとか、2週間の無料体験授業をするとか、講師の時給を最大限に下げるとか異常な事態が起きています。

 わたしは、基本的に<教育>にお金のすなわち月謝の出し惜しみをしてはいけないと考えています。<教育>は商品と違い目の見えないものです。しかし、それは一生ものです。

 学校教育がしっかりしていないから塾、家庭教師が必要とされているのです。

 これからまた日本教育は、<ゆとり教育>を辞め、以前のような<詰め込み型教育>に戻ります。ですから、また<受験戦争>が起きるわけです日本人の意識の構造に西洋の<獲得型教育>の精神は定着はしませんでした。明らかに失敗です。その原因は、日本人が<個人主義思想>を所有していないところにあります。

 将来は暗いですね。


<3月13日>

 大手塾は無料体験授業、入塾テスト、春期講習の募集をかけています。それと同時に正規雇用では追いつかないとこをを埋めるために非常勤講師の募集をかけています。大手塾は自社ビルを持ち、その圧倒的な資本力で無料体験授業一ヶ月間など平気なのだと思います。社員にやらせるのですから。

 教育業界は今から約15年ほど前から危ない状態になっていました。大手企業が次々と乱立する塾を飲み込んでいったからです。例えば、東京個別指導学院は、実際はベネッセコーポレーションという大手企業がやっています。

 わたしのところのような私塾や中途半端な塾は口コミでもっているようなものです。新聞の折り込みチラシで営業をかけた場合、10000部チラシを入れて14人応募の申し込みがあればいい方です。4000部で3人です。後は、講演会しかありません。ご父兄はこの不景気で非常に月謝に敏感になっています。幾ら月謝を下げてもご父兄から感謝されることはありません。

 やはりご父兄の判断は塾の規模や外観で判断され、講師の良さはその次に来ます。フランチャイズ展開の塾では、明光義塾、東京個別指導学院の教室がきれいになりました。

 今後、学研がどのような形で展開を見せてくるかに興味があります。

 わたしのところは、小さな私塾ですので1カ月間無料体験授業などしたらすぐに潰れてしまいます。春期特別講座は思案中です。生き残りをかけて4月6日までに打開策を取らなければなりません。

 今回の中学受験に対して言うならば、開成合格者の31人辞退や広尾学園にサピックスからの合格者、入学者が異常に多かったこと、フタバが激戦で出題を「詩」かもと予想していたら「随筆・紀行文」であったことは印象的です。内部進学とはいえ今回は全体的に競争率が高かったです。

 それらの根底には日本経済の不景気が見え隠れします。

他のページで講師の在り方ばかりを問題にしましたが、生徒さんの学習に対する姿勢にも問題はあります。それは、塾の責任ではなくゆとり教育の中での学校側の責任だと思います。学校側がしっかりしていないから私語のない緊張感のある授業をモットーとしているワセダアカデミーの講師が学校へ教諭の代わりにお願いされたりする事態が起きています。

 わたし自身、学習意欲のある生徒さんの質問に答えていたら、学習意欲のない生徒さんに「おい!先生、俺も金払ってるんだぞ!」と言われ驚きました。受け身になり、努力せずして答えだけを求める生徒さんが多すぎます。答えが絶対的なものではなく、その過程、思考過程が大切なのです。

 それとご父兄にも責任があります。

 すべてを、学校、塾、先生に任せっきりです。それは、第二次反抗期を迎えていますから扱いにくいかもしれません。しかし、最低限のことは家庭内におけるご父兄の管理責任であると考えています。

 <3月14日>

 今日は、「塾と家庭教師」と「国語教育」の講演の日です。

 残念なことに天候が悪く集まりが悪いのではないか、と憶測しています。

 「国語教育」のあり方をお話しした後、問題の解き方を説明します。いつも、大勢の方が「記述式問題」の解き方と「段落の構成の把握の仕方」で一生懸命ノートを取っている姿が見られます。やはり、そこら辺が弱いのだなぁと実感しております。

 カバン持ちは妻一人と非常に情けない講演です。経費削減のためには仕方がありません。三時間ほど講演しますが毎回、誰も途中で席を立たれないのは嬉しい限りです。

 今年度当たりから、内部進学者に対して基準が厳しくなり、外部からの受験者が増え、熾烈な競争になりそうです。だんだんと、「受験戦争」へ戻っていくでしょう。文部科学省の対応が見ものです。


<3月15日>

 今日は、営業及び仕事はありません。。

 国語学習の指導書を書きながらロランバルトを読んでいます。

 今回の不景気はひどいらしい。野村証券があぶないと聞いたが本当でしょうか。

 かの無意識の発見で有名なフロイドは、無意識を経済学に持ち込むことに成功しています。「欲動と消費」の構造化ですね。人は生産し、そして消費していないと神経症に陥るという文献です。今の日本経済の元で、不景気ゆえに多くの人の心が荒んでいきます。こわいことです。医療、教育は崩壊するのではないかと、そこまで危惧しています。

 <3月16日>    

  今日の「日記」は今までとは違いわざと<文体(文章スタイル)>を変えてみようと思う。

 なぜなら、わたしは日本における「文章形式に意味内容が付いてくる。」という考え方に反対だからである。

 簡単にいうと良い文章スタイルに良い文章の意味が付いてくるということだ。<文体>を<骨>とするならば、<意味内容>は、<血>ということになる。

 わたしは、<文体>と<意味内容>は完全に別れているという立場を取っている。

 朝目が覚めたら、肩が痛くて首を動かすことができず起き上がれない。何回か、ぎっくり腰をやったがそれと同じである。まだ、46歳であるから50歳までまだある。しかし、五十肩になってしまったのだろうか。

 昔は、人間四十までと言われた。今では70歳以上、いや、90歳以上という人さえ珍しくはない。

 歳をとるとまず、目に来て、歯に来て、足に来るという。歯は虫歯が1本ある。目は元々近視で眼鏡をかけていたのだが、多量の活字を仕事上読むせいか、最近、新聞の字が見えない。パソコンの画面の字さえ見えない。これは一時、老眼鏡をかけることで解決したが、また老眼鏡が合わなくなってきたらしい。

 ギックリ腰は年に一度か、全くないかである。整形外科医がいうには、わたしは生まれつき腰が悪く、身体を支えることがやっとな微弱な腰であるそうだ。

 家庭教師、個別指導をやっていることに感謝している。微弱な身体でも認知症にさえならなければできる。

 運の良いことにわたしは、足が強い。家庭教師は、一日複数の生徒さんを見るとき移動が非常に大変である。一時間半など普通である。足が丈夫ではないとできない。また、基礎体力がないとできない仕事である。

 足に頭脳があるということが、朱子学の思想の根本原理であることを思い出した。

 つまり、足に頭脳があるとは、考えてばかりいるのではなく、まず何でもいいから行動に起こしてみようということである。

 作家、三島由紀夫氏の自決を精神病であるとか、一時的精神の錯乱であるとか解釈する人が多い。わたしは、朱子学の行きすぎがあのような切腹という形を取ったと思う。当時の彼の行動は、詳細に計算されている。

 当時、日本の文壇はアメリカの作家から軽視されていた。

 その中において、かの有名なカポーティー( ティファニーで朝食をの原作者、冷血は有名である。アンディーウォーホルをあそこまで育てたのも彼である。)氏が、三島由紀夫氏だけは天才であると絶賛していた。その彼も三島由紀夫氏の最後の死に方を理解できなかった。

  <3月17日>

 家庭教師業は儲かるのか?と言えば、非常に難しい質問である。

 1000万以上稼いでいる家庭教師がいることは事実である。しかし、土曜日、日曜日、祭日、大みそか、お正月が休みということはない。非常に一年を通して見ると波が大きいハードで不安定な仕事である。

 まず、受験が終わった後の3月〜6月頃は依頼が少なく収入は落ち込む。だから、私立の学校や塾の非常勤講師を同時にやらなくてはいけない。逆に秋口から受験直前までは、依頼が多すぎ、断るくらいである。忙しい時は、朝5時に起き、シャワーを浴び、その日一日の学習指導の準備をする。7時に家を出、帰宅は深夜0時頃という日が続く。こうなると気力と体力勝負である。妻と夕食を共にすることはない。

 家庭教師業で一番不安なのは、時給制で生活が成立しているところである。普通は、1日3人教え、一ヶ月間で25日勤務が通常である。もちろん、受検前の数か月は別である。この仕事をしていると受験が終わった後が、やっとお正月気分となる。

 また、派遣や家庭教師の団体に所属し声をかけてもらうわけではないから、営業は自分でやらなくてはならない。生徒さんの募集である。口コミが圧倒的に多い。

 今回、教室を持つことで少しはそのつらさから脱出できるかなぁ、などと考えている。家庭教師業が6月まで暇なことは事実。さらに、この不景気である。みな大手の進学塾へ行くか、月謝が格安な地域密着型で長年やっている塾へ行くであろう。

 しかし、正規雇用で大手進学塾へ勤務しても同じことである。教育業界は、給与が低い。さらに、サーヴィス残業といわれコキ使われる。講師が便所掃除までするということは普通である。今から25年以上前ならば、わざわざ黒板を授業中に消してくれる補助員がいたり、マイクロホンの設置や講師の姿や版書が見えるようにいたるところにモニターが設置されていたりした。

 家庭教師、教室の開業をして生活していくことと正規雇用として大手塾で働くことに大差はないと思う。ボーナス、退職金、年金はまた別であるが。この不景気でボーナスを減給したり、一か月分しか出さなかったり、退職金さえ出なかったと聞いた事さえある。年金で、講師が食べていけるとは思えない。

 これが現状である。

  <3月18日>

 春期講習までもうすぐである。

 春期講習のプラン、準備を立てながら、生徒さんの募集の営業と無料体験授業をしなければならない。今週は、忙しくなりそうだ。家庭教師の受付は、随時しているが、教室は4月6日に正式開校である。

 小さな教室であるが、小さいせいか妙な緊張感がある。

 今思えば、ワセダアカデミーの「緊張感のある私語のない授業」や「生徒さんへの言葉使い、礼儀作法を学ばせる」という、キャッチフレーズや以前そこで働いたことがあるので実践していることは知っているが、うまい「営業」であるなと我ながら感心する。

 わたしのところは、少人数制という形式を取らずに、家庭教師に重点をおいた個別指導教室であるから関係はない。

 あのような自社ビルをかまえ、日本一だと思っている大手の塾とは違う。天と地である。

 しかし、講師としては、教えるものとしては、大手の塾講師以上であると自信をもっている。今まで大手で働き通用してきたからこそ言えるのである。

 今日は、肩が痛くて起き上がるのがやっとであった。シャワーを浴びるとよくなるのだが。頭をやられたわけではないので学習には支障ない。

 今日、絵本を読んだ。絵本は子供が読むだけのものじゃない。ユングの精神分析では、絵本には神話と同じく様々な事が元型論としてある。そこが、非常に物語を読むうえでおもしろい。

 佐野 洋子さんの「300万年生きたネコ(講談社、1200円)」を読んだ。

 ある一匹のネコが300万回生まれて来て、300万年生きている。その時、様々なご主人に飼われ、様々な体験をしたということが<例文>として書かれている。

 そのうちに、偶然、白い無愛想なネコに出会う。

 自分は300万回生まれてきて300万年も生きているんだぞ、といっても何も動じない。白いネコは愛するネコを見つけ結婚し、家庭を築く。そして、子供が生まれる。

 子供が大きくなるにつれて白いネコはおばあさんネコになっていく。しかし、たいへん幸せである。300万年生きてきたネコは、その白いネコの生き方を見て心惹かれる。

 白いネコは、たった一度の人生を一回しか生きることはできない。だから、だんだんと老いて行く。

 300万年も生きてこれたのに、白いネコがだんだん弱っていく姿を見て、300万年生きてきて初めて涙を流す。

 300万年生きてきたネコはそのとき、寿命の尊さ、たった一度の人生であるからこそ、人生が重みを持つことに気がつく。

 そして、白いネコは死ぬ。白いネコを思い初めて人生の重みを知り、愛や喜び、泣くこと哀しさを知った300万年生きてきたネコは白い無愛想なネコの脇で初めての死を迎えるという、話である。

 非常に感動し、生きることの意義を再確認させられた「絵本」である。これからもおもしろい「絵本」があったら紹介していきたいと思う。

 <3月19日>

 この教育業界は持ちつ持たれつの暗黙の了解で結ばれているところがある。

 医師、弁護士の世界もそうであろう。

 教育業界の競争意識が、ご父兄と講師の信頼関係を崩していくところがある。

 これだけ、塾が乱立しているのであるから、生徒さん募集のために社会競争が起きるのは、当たり前のことである。自由社会競争原理だからだ。

 しかし、人の心まで奪い去るようなことはしてはいけないと思う。

  <3月20日>

 今日は、ネットの不正利用者の件で弁護士のもとへ相談へ行く。

 最近の弁護士事務所は、公認会計士といっしょになって事務所を構えているところが多い。

 ネットで教室の運営、営業をしているので致し方がないことである。

 帰りに落合恵子さんが開いた、絵本のお店を、お邪魔する。

 絵本は、心が落ち着き、想像力をかき立ててくれる。そこには数多くの神話と同じく、物語、人生が集約され隠されている。

 この不景気で世の中、ますます物騒になってくるようである。貧富の差がはっきりしてくるからであろう。総中流という幻想は崩れ落ちた。

 昨日、わたしが家庭教師をしていた代表取締役が、何と大手のK塾を吸収した外資系企業であることを知った。その人から依頼がかかったので単純に嬉しいと思った。

  <3月21日>

 わたしは、生徒さんに、ゲームやインターネットでのゲーム、動画、チャットルームなどをしないように指導している。

 ゲーム、ネットは特によくない。

 そうでなくても、学校の帰りに塾で、人と話す時間が少ない。とにかく、友達を作り、話す場を持ってほしいと言っている。また、ご父兄からもご子息の話相手になってくださいと促している。

 今の子供たちは、「孤独」だ。

 そのことを、分かってあげて欲しい。


  <3月22日>

 わたしは、ネットを利用して<国語の頭脳>教室の運営、生徒さん募集の営業をしている。

 わたしのような、新参者が開業すると必ず、足を引っ張るものがいる。

 醜いことである。実力で勝負してほしいと思う。

 犯人が分かった。<佐藤 正道>http://www.qlife.jp/hospital_detail.php?hid=571350 という男性である。この男は、ご父兄と称し本人が電話してきたり、他の女性に電話させたり、挙句の果てには、わたしの実家の病院に何度も電話をしわたしの個人情報を調べようとする悪人である。すでに警察には通報してあります。深夜の3時に実家に電話したり、することが滅茶苦茶です。みなさん、警察にはきちんと連絡し直接お話ししてありますが、気を付けてください。営業妨害です。弁護士と話しあい、裁判を起こし個人情報を開示させ、営業妨害で訴訟することに決めた。

 勤務と違って、開業するといろいろな邪魔が入る。

 すべて、弁護士に委任し、わたしは、国語教育に専念することに決めた。

 4月になったら、ページを変えますから、それまで読みにくいかもしれませんがお許しください。







 



 






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